Claude Code Webは、クラウド上でコーディング作業を非同期に進める機能です。
- 仕組み: リポジトリを隔離されたクラウド環境へ複製し、編集・テスト・PR作成を進める
- 強み: ブラウザを閉じても続行でき、複数の独立したタスクを並行実行できる
- 注意点: 2026年8月10日時点ではresearch previewで、権限と秘密情報の設計が必要
対象: Claude Code Webの導入を検討する開発責任者、DX推進担当者
今日やること: 機密度の低いリポジトリで、権限を絞った検証タスクを1件実行する
この記事の目次
「Claude Code Web」の正式名称はClaude Code on the webです。クラウド上のClaude Codeがコードを調査し、編集やテストを進めます。
一方、2026年8月10日時点の位置付けはresearch previewです。利用前には、GitHubの権限、ネットワーク、環境変数、レビュー方法を決める必要があります。
本記事では、Anthropicの公式ドキュメントに基づき、Claude Code Webの使い方と料金、安全な運用法を解説します。
Claude Code Webとは?3つの特徴
Claude Code Webは、Anthropicが管理するクラウドVMでClaude Codeのタスクを実行する機能です。組織が設定したself-hosted環境を使える構成もあります。
標準フローは、GitHub接続、管理VMへのclone、編集・テスト、branchへのpush、diff確認、PR作成です。
1. ブラウザを閉じても処理が続く
処理の実体はcloud environmentにあります。ブラウザを閉じても継続し、スマートフォンから進行状況を確認できます。ただし、非アクティブなsessionは期限切れになる場合があります。再度開くと新しいVMが作られ、会話履歴が復元されます。
2. 独立したタスクを並行実行できる
複数のcloud sessionへ別々の課題を依頼できます。ただし、各タスクが利用量を消費し、rate limitはほかのClaude利用と共有されます。依存関係のない作業だけを分けます。
3. 未cloneのリポジトリでも始めやすい
未cloneのrepositoryでも、GitHub接続から作業を始められます。一方、社内CLI、ローカルDB、特殊なIDE拡張へ依存する作業には、Claude Code CLIが適しています。
Web・CLI・通常のClaude.ai・Remote Controlの違い
Claude Code Webを選ぶ基準は「画面」ではなく「どこでコードを実行するか」です。
| 利用形態 | 実行場所 | 切断後 | 得意な作業 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|---|
| Claude Code Web | cloud VMまたはself-hosted環境 | 継続する | 非同期、並列、未cloneのrepo | 標準経路はGitHub |
| Claude Code CLI | ローカルPC | ローカル処理に依存 | 手元のtoolや設定を使う作業 | PC環境へ依存 |
| Remote Control | ローカルPC | ローカルsessionに依存 | 手元の環境を別端末から操作 | 実行主体はローカルPC |
| 通常のClaude.ai | Claudeのchat UI | coding agentの流れとは別 | 相談、説明、文章、code案 | branch・PR作業とは別物 |
Webは後から成果を確認する作業、CLIは頻繁な対話やlocal toolを使う作業に適します。Remote Controlは実行環境をlocalに残し、別端末から操作する方法です。
CLIからcloudへ仕事を渡す方法もあります。
claude --cloud
local repositoryをbundleしてcloud sessionを始めます。GitLab等も送れますが、元remoteへ結果をpushできません。
cloud sessionをローカルへ移す場合は、次を使います。
claude --teleport
teleportには、同じaccountとrepository、cleanなgit state、push済みbranchが必要です。--resumeはlocal履歴の再開であり、teleportとは異なります。
Claude Code全体の基本操作は、Claude Codeの使い方ガイドでも詳しく解説しています。
\ Claude Codeの導入、何から始めればいいかわかります /
法人様のAI導入に関するご相談はこちら対象プランと料金
公式ドキュメントによると、対象は次のアカウントです。
- Pro
- Max
- Team
- Enterpriseのpremium seatまたはChat + Claude Code seat
TeamとEnterpriseでは、管理者による有効化が必要な場合があります。
2026年8月10日時点のAnthropic公式料金ページでは、Proは年払い換算で月17ドル、または月払い20ドルです。年払いは200ドルの前払いです。Maxは月100ドルからです。
Team standardは年払いで1seatあたり月20ドル、月払いで25ドルです。premiumは年払いで月100ドル、月払いで125ドルです。公式ドキュメントではTeamユーザーが対象で、Enterpriseはpremium seatまたはChat + Claude Code seatが対象です。
価格や利用上限は変更される可能性があります。契約時は公式ページを確認してください。Claudeの料金比較ガイドでもplan選定を解説しています。
cloud計算料金は別途発生しません。ただし、利用量はほかのClaude利用と共有され、並列task数に比例して消費します。
利用前に準備するもの
通常のGitHub経路で始める場合は、次の4点を確認します。
- 対象planのclaude.aiアカウント
- 接続するGitHubアカウント
- 作業対象repositoryの閲覧・branch作成権限
- TeamまたはEnterpriseの管理者設定
claude --cloudと--teleportにはclaude.ai sign-inが必要です。API keyだけでは使えず、Bedrock、Google Cloud Agent Platform、Microsoft Foundry経由にも非対応です。
GitHub以外のrepositoryは使える?
通常のclone、push、PRにはGitHubが必要です。TeamとEnterpriseはself-hosted GitHub Enterprise Serverにも対応します。GitLab等はclaude --cloudでbundleできますが、元のremoteへ結果をpushできません。
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法人様のAI導入に関するご相談はこちらGitHub接続からPR作成までの使い方
ここでは、公式のWeb quickstartに沿って説明します。
手順1. Claude Code Webを開く
claude.ai/codeへアクセスし、対象のclaude.aiアカウントでsign-inします。組織アカウントを複数持つ場合は、利用権限のあるorganizationを選びます。
手順2. GitHubを接続する
Web onboardingでClaude GitHub Appを認可します。組織のpolicyにより、GitHub administratorの承認が必要な場合があります。
既にClaude Code CLIとgh CLIを使っている場合は、CLIのsession内で次を入力し、ローカルのgh tokenをClaudeアカウントへ同期する方法もあります。
/web-setup
重要なのは、/web-setupがClaude Code内のslash commandである点です。Terminalのshellへ直接入力するコマンドではありません。
手順3. repositoryとenvironmentを選ぶ
対象repositoryとbranchを選びます。必要に応じて、保存済みcloud environmentを指定します。初回は、小規模かつ機密度の低いrepositoryで動作を確認すると安全です。
手順4. タスクと完了条件を入力する
「修正して」だけでは、調査範囲と終了条件が曖昧です。対象、期待結果、テスト、変更禁止箇所を一度に伝えます。
ユーザー登録APIで、重複メール時に500が返る原因を調査してください。既存のAPI仕様は変更せず、409を返す最小修正を行ってください。再現テストと回帰テストを追加し、実行結果を要約してください。データベースのschemaと認証設定は変更しないでください。
手順5. 実行状況を確認する
実行はブラウザを閉じても続き、後からWebやmobileで確認できます。前提の誤りはコメントで修正し、並列taskのmerge conflictにも注意します。
手順6. diffとテスト結果をレビューする
完了通知だけで承認せず、次を確認します。
- 依頼範囲外のfileを変更していないか
- secretや個人情報を追加していないか
- testが成功し、失敗caseも確認されているか
- dependencyやnetwork接続先が増えていないか
- error処理とlogに機密情報が含まれないか
手順7. branchをpushしてPRを作る
内容に問題がなければbranchへpushし、pull requestを作成します。branch protectionとCIを通し、人間によるreviewを残してください。GitHub連携の詳細はClaude CodeとGitHubの連携ガイドで確認できます。
cloud environmentを設定する
保存済みcloud environmentでは、主に次の3項目を管理できます。
| 項目 | 役割 | 推奨運用 |
|---|---|---|
| setup script | dependency導入や初期化 | versionを固定し、再実行できる形にする |
| environment variables | test用設定やtoken | 最小権限、短い有効期限で管理する |
| network access | 外部接続先の制御 | 必要なdomainだけ許可する |
setupはscript化し、lock fileでdependencyを固定します。credentialは読み取り専用、test環境限定、短期間のtokenを優先します。秘密情報をprompt、code、logへ直接貼り付けないでください。
network accessは制限または無効化できます。ただし、Anthropic APIとの通信は維持されます。そのため、「network無効化ならdata egressが完全にゼロ」とは言えません。
Anthropic-hosted sessionは組織network外から接続します。IP allowlistが社内GitHub等を遮断する場合は、接続元やself-hosted environmentを検討します。
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法人様のAI導入に関するご相談はこちら実務で使えるプロンプト例
Claude Code Webでは、作業を小さく分け、成果物を明記するとreviewしやすくなります。
コードベース調査
決済完了後に送信されるメールの処理経路を調査してください。入口となるAPI、queue、worker、templateをfile path付きで整理してください。コードは変更せず、不明点と障害時のretry条件も報告してください。
テスト追加
src/services/invoice.tsの既存挙動を変えずにunit testを追加してください。正常系、端数処理、空配列、外部API失敗を対象にしてください。実行したcommand、test件数、未検証事項を最後に一覧化してください。
対象範囲、禁止事項、完了条件、test、報告形式を含めるのが要点です。大規模改修は、調査と実装を別taskに分けます。
セキュリティの仕組みと利用者側の対策
Anthropic-hosted sessionは、sessionごとに隔離された管理VMで動きます。Git credentialやsigning keyはsandboxへ直接公開されず、scope付きcredentialを使うsecure proxyで扱われます。ただし、repository権限が自動的に最小化されるわけではありません。
GitHub Appのinstall範囲だけに頼らない
cloud sessionは、接続したGitHubアカウントが閲覧できるrepositoryへ到達し得ます。GitHub Appのinstall scopeだけを、session単位のアクセス境界とみなすべきではありません。
実際の到達範囲を狭めるには、GitHub側でuser、team、repositoryの権限を制限します。作業専用accountやteamを用意し、不要なprivate repositoryへのread権限を外す方法が有効です。
Claude GitHub Appは、PR webhookを使うAuto-fixにも必要です。
導入時の安全チェックリスト
- 小規模なnon-production repositoryから試す
- GitHub権限をleast privilegeにする
- 本番credentialをcloud environmentへ渡さない
- network allowlistを必要最小限にする
- branch protectionとrequired reviewを有効にする
- CIでtest、lint、secret scanを実行する
- diffとdependency変更を人間が確認する
- 不要になったtokenを失効する
より広い設計は、Claude Codeのセキュリティガイドで解説しています。
consumerとcommercialではデータ利用条件が異なる
データ利用を「全planで学習されない」と一括りにしてはいけません。AnthropicのPrivacy Centerでは、consumer productsとcommercial productsを分けて説明しています。
consumer productsでは、model improvementへのopt-in、安全性review、tester opt-in等により、sessionがmodel改善へ使われる可能性があります。
commercial productsでは、inputとoutputをtrainingへ使わないことがdefaultです。明示的なfeedbackやopt-in等は例外です。導入前に契約区分と最新policyを確認します。
Claude Code Webの導入範囲や、repository権限・review手順の設計にお悩みなら、現在の開発flowに合わせて整理できます。
主な制約とトラブルシューティング
research previewのため仕様は変更され得ます。重要なproduction workflowへ最初から組み込まず、代替手順を残します。
| 症状・表示 | 最初に確認すること |
|---|---|
| repositoryが表示されない | Claude GitHub Appのrepository access、private repo認可 |
| Session creation failed | plan、organization、管理者の有効化、再sign-in |
| Unable to get organization UUID | 選択中のorganizationとaccount権限 |
| Access denied | GitHub・organization・repositoryの権限 |
| Environment expired | 新しいVMで開き直し、setupを再確認 |
| Not signed in to Claude | API keyではなくclaude.aiでsign-in |
| Unknown command / No commands match | CLIのversion、slash commandの入力場所 |
| Could not create a cloud environment | environment作成権限と設定値 |
| No cloud environment available | 利用可能なenvironmentと管理者設定 |
repositoryが見つからない場合は、GitHub Appと接続accountのprivate repository権限を確認します。/web-setupのerrorは、Claude Code内で入力したかとCLI versionを確認します。environmentのerrorは、setup、変数、network policyを一つずつ切り分けます。
Claude Code Webが向く作業・向かない作業
向く作業
- 原因調査と修正範囲が分離できる不具合対応
- test追加、lint修正、型errorの解消
- 未clone repositoryの構造調査
- 複数repositoryにまたがる独立した調査
- 後からdiffで成果を確認できる非同期作業
- 明確なacceptance criteriaがある小規模改修
向かない作業
- ローカルだけにあるtool、file、DBへ依存する作業
- 数分ごとに要件を変えながら進める探索的な実装
- 人間の即時判断が必要なproduction障害対応
- 広い本番権限や長期credentialを必要とする操作
- GitHub以外へcloud sessionから直接pushしたい作業
- 一つの巨大taskで多数のsystemを同時変更する作業
非同期性と環境依存性で選びます。独立した仕事はWeb、local contextと密な対話が必要な仕事はCLIまたはRemote Controlが適しています。
Claude Code Webのよくある質問
Q. Claude Code Webは無料で使えますか?
無料planは対象一覧に含まれません。Pro、Max、Team、またはEnterpriseの対象seatが必要です。最新条件は公式料金ページで確認してください。
Q. GitHubなしでも使えますか?
通常のclone、push、PRにはGitHubが必要です。他のremoteはclaude --cloudで送れますが、元remoteへpushできません。
Q. ブラウザを閉じてもタスクは続きますか?
はい。cloud VM等で実行されるため継続します。ただし、inactiveなsessionは期限切れになる場合があります。
Q. スマートフォンから利用できますか?
はい。mobileから進行状況をmonitorできます。複雑なdiffとCI結果は、承認前に画面の大きい端末でも確認します。
Q. 入力したコードはモデル学習に使われますか?
契約区分で異なります。consumerではopt-inや安全性review等で使われる場合があります。commercialでは使わないのがdefaultですが、feedback等は例外です。
Q. network accessを無効にすれば外部通信はゼロですか?
いいえ。networkを制限または無効化しても、Anthropic API trafficは残ります。「完全にdata egressがない」とはみなさず、送信するcodeとsecretを管理してください。
Q. Webで始めた作業をCLIへ引き継げますか?
はい。条件を満たせばclaude --teleportでcloud sessionとbranchをlocalへ移せます。同じaccountとrepository、cleanなgit state、push済みbranchが必要です。
Q. Bedrock等のAPI keyだけで使えますか?
使えません。cloud sessionにはclaude.aiへのsign-inが必要で、API keyだけでは不十分です。Bedrock、Google Cloud Agent Platform、Microsoft Foundry経由のcloud sessionにも対応していません。
まとめ
Claude Code Webは、isolated cloud environmentでcoding taskを非同期実行する機能です。ブラウザを閉じても処理が続き、独立した調査や修正を並列に進められます。
特に、未cloneのrepository調査、test追加、完了条件が明確な不具合修正に適しています。一方、local toolへの依存、頻繁な対話、本番の高risk操作にはCLIやRemote Control、人間の作業を組み合わせる必要があります。
2026年8月10日時点ではresearch previewです。まず小規模なrepositoryで試し、次の3点を整えてから範囲を広げてください。
- GitHubの到達範囲をleast privilegeにする
- environment variableとnetwork accessを制限する
- CI、diff review、branch protectionを必須にする
Claude Codeを含むAI活用の導入・運用設計を支援します
株式会社NexaのAI顧問では、ツール選定、権限設計、社内rule、段階導入を支援しています。自社の開発環境で安全に始める範囲からご相談いただけます。
Anthropic公式情報
- Claude Code on the web
- Claude Code on the web quickstart
- Claude Code Webの入口
- Claude公式料金ページ
- Anthropic Privacy Center「Is my data used for model training?」
※機能、料金、対象plan、privacy条件は変更される可能性があります。本記事は2026年8月10日に公式情報を確認しています。


