Microsoft 365 Copilotとは?料金・機能と導入法

Microsoft 365 Copilotとは?料金・機能と導入法

公式ドキュメント・公式発表などの一次情報を確認したうえで、株式会社Nexaが執筆・更新しています。AIツールの仕様や料金は変わることがあるため、導入判断の前に各公式サイトの最新情報もご確認ください。運営会社について

Microsoft 365 Copilotは、権限整備と7段階の導入を前提にMicrosoft 365業務を効率化する企業向けAIです。

  • 要点1: MicrosoftのEarly Access調査では、先行利用者の70%が生産性向上を回答し、特定の実験タスクは29%短縮
  • 要点2: Businessは通常3,148円。対象顧客向け初年度キャンペーンは2,698円(2026年7月1日〜12月31日、最大300ユーザー、年払い・税別、対象Businessプラン別途)
  • 要点3: 既存のアクセス権を使うため、導入前に過剰共有の点検が必要

対象: 導入を検討する経営者、管理職、DX推進、情報システム担当者

今日やること: 対象ライセンスとSharePointの共有範囲を管理画面で確認する

この記事の著者
株式会社Nexa 代表取締役川島 陸

一橋大学経済学部卒業後、フォーティエンスコンサルティング株式会社(旧 株式会社クニエ)にて法人向けAI導入支援等を経験。独立後、AI系メディア運営やDify/n8nの導入支援を経て、株式会社Nexaを創業。法人向けAI研修・AI導入支援・AI関連メディア運営を手掛ける。

Microsoft 365 Copilotを導入するなら、製品単価だけで判断せず、対象業務、データのアクセス権、利用後の評価方法まで一体で設計する必要があります。

WordやExcelで生成AIを使える点は分かりやすい一方、Copilot Chatとの違いや必要ライセンスは複雑です。既存の共有設定が不適切なら、利用者が本来見るべきでない情報をCopilot経由で見つける可能性もあります。

この記事では、Microsoftが一般公開している公式情報だけを基に、仕組み、料金、アプリ別機能、セキュリティ、7段階の導入手順を解説します。

Microsoft 365 Copilotとは?Copilot Chatとの違い

Microsoft 365 Copilotは、Microsoft 365のアプリと組織内データを使い、文章作成、要約、分析、情報探索を支援する企業向けAIです。

名称について(2026年10月2日確認): Microsoft Learnの説明では、「Microsoft 365 Copilot」は「Microsoft Copilot」に、「Microsoft 365 Copilot Chat」は「Microsoft Copilot Chat」にそれぞれ名称が変更され、Copilotアプリの既定URLもm365.cloud.microsoftからcopilot.cloud.microsoftに変わっています。移行期間中は旧名称の表記も残り、組織のセキュリティ・コンプライアンスの枠組みに変更はないと説明されています。本記事では、購入ページなどで現在も広く使われている「Microsoft 365 Copilot」の表記で統一して解説します。詳細はMicrosoft Learnのデータ、プライバシー、セキュリティの説明で確認できます。

Microsoft Graphと業務データを使う仕組み

利用者が指示を入力すると、Microsoft 365 Copilotは大規模言語モデルとMicrosoft Graphを組み合わせて応答します。大規模言語モデルとは、大量の文章から言葉の関係を学び、指示に応じた文章などを生成する技術です。処理の全体像はMicrosoft LearnのMicrosoft 365 Copilotのアーキテクチャで公開されています。

Microsoft Graphは、Microsoft 365上のメール、予定、ファイル、会議などを各サービスから利用するための仕組みです。Copilotは無制限に全社データを読むのではなく、操作している利用者がアクセスできる情報を基に応答します。

例えば、会議の要点を依頼すれば、利用可能な会議情報や関連ファイルを参照して整理します。提案書の下書きでは、指示した文書や利用者が参照できる業務情報を材料にできます。参照できる範囲はライセンス、管理設定、機能の提供状況によって変わります。

生成AIと大規模言語モデルの基礎は、LLMとは何かを解説したガイドでも確認できます。ただし、Microsoft 365 Copilotの運用ではモデルの性能だけでなく、Microsoft 365側のデータ品質と権限が応答を左右します。

Copilot Chatと有償ライセンスの違い

Copilot ChatとMicrosoft 365 Copilotは、画面上の会話体験が似ていても、利用できる業務データやアプリ内機能の範囲が同じではありません。比較の中心は「チャットが使えるか」ではなく、「組織内の仕事の文脈をどこまで使えるか」です。

Microsoft Learnのライセンス説明(2026年10月2日確認)では、Copilot Chat(Basic)、Microsoft 365 Copilot(Basic)、Microsoft 365 Copilot(Premium)という3段階で整理されています。Basicは、Copilotアドオンライセンスを購入していなくても、対象のMicrosoft 365プランでWord・Excel・PowerPoint・OneNoteのCopilot機能に標準アクセスできる位置付けです。Premiumは、本記事で解説する有償アドオンライセンス(BusinessまたはEnterprise向けMicrosoft 365 Copilot)に相当し、優先アクセスや、Microsoft Graph・Work IQを通じた組織データとの自動連携を含みます。以下の比較表は、無償のCopilot Chatと、有償アドオン(Premium相当)であるMicrosoft 365 Copilotの違いを示しています。詳細はMicrosoft Learnの概要ページで確認してください。

比較軸 Copilot Chat Microsoft 365 Copilot
主な位置付け 仕事向けのAIチャット Microsoft 365業務に組み込む有償AI
基本的な材料 Web情報、入力内容、選択・アップロードしたファイル、一部アプリで開いている内容など 利用者がアクセス可能なメール、会議、ファイルなど、組織の業務情報を標準的にグラウンディング
アプリ内支援 TeamsやOutlookなど一部アプリで、開いている内容を認識する体験 Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Teamsなどで、より広いアプリ内機能を利用
費用 Copilotライセンス不要。対象契約が必要で、エージェントは従量課金の場合がある 対象Microsoft 365ライセンスにCopilotライセンスを追加
向く用途 一般的な調査、文章案、限定したファイルの処理 会議、メール、文書、社内情報を横断する継続業務

Microsoft 365 Copilot Chatの公式概要では、エンタープライズデータ保護、Webに基づくチャット、一部アプリで開いている内容の認識、従量課金制エージェントが説明されています。無償だから個人向け、有償だから安全という区分ではありません。自社テナントでのサインイン状態、対象契約、管理設定、エージェントの利用有無を確認し、公式の製品表示に基づいて利用範囲と費用を判断してください。

実務での確認: まず同じ業務をCopilot Chatで試し、組織内データとの連携が成果を左右する業務だけを有償ライセンス候補にすると、目的の曖昧な一括購入を避けられます。

Microsoft 365 Copilotの料金と総導入費用

2026年10月2日時点の日本向け公式表示では、Microsoft 365 Copilot Businessの通常価格は1ユーザー月額相当3,148円です。2026年7月1日から12月31日までは、対象顧客に初年度2,698円のキャンペーン価格が表示されています。Enterprise向けMicrosoft 365 Copilotは4,497円です。いずれもユーザー/月相当の年払い・税別表示で、前提となる対象Microsoft 365プランは別途必要です。Businessは最大300ユーザーが対象です。

BusinessとEnterprise向けプランの表示価格

プラン 日本向け公式表示 主な対象 料金確認時の注意
Microsoft 365 Copilot Business 通常3,148円、初年度キャンペーン2,698円/ユーザー/月相当 最大300ユーザー 年払い、税別。キャンペーンは2026年7月1日〜12月31日。対象Businessプランが別途必要
Microsoft 365 Copilot 4,497円/ユーザー/月相当 Enterprise向け 年払い、税別。対象Microsoft 365プランが別途必要

価格、税の扱い、購入条件、割引表示は変更されることがあります。見積書や稟議書に転記する前に、Microsoft公式のプランと価格で契約地域と支払条件を再確認してください。

必要なライセンスは組織の契約によって異なります。Microsoft Learnのライセンスオプションを参照し、現在の契約が対象か、利用したいアプリを含むか、ユーザーへの割り当て方法に問題がないかを購入前に確認します。

予算には運用まで含める

表示価格だけを人数分掛けた金額は、総導入費用ではありません。少なくとも次の5項目で予算を作ります。

  1. 前提ライセンス費用: 対象となるMicrosoft 365サブスクリプションの費用
  2. Copilotライセンス費用: 導入人数分のBusinessまたはEnterprise向けプランの費用
  3. データ整備費用: SharePoint、Teams、OneDriveの権限と古いデータを棚卸しする工数
  4. 展開費用: 管理設定、問い合わせ対応、利用ルール作成に必要な工数
  5. 効果測定費用: 利用状況、作業時間、品質を継続して測る工数

例えば100人全員に配る前に、対象業務が多い20人へ展開すれば、ライセンス費用だけでなくデータ整備と問い合わせ対応の範囲も絞れます。ただし、試行対象を管理職だけに偏らせると、定型業務の多い実務担当者での効果を測れません。部署、役割、業務頻度を組み合わせて対象者を選びます。

実務での確認: 「月額単価×人数」に、権限整理、管理、利用支援、測定の担当工数を加えた12か月の予算表を作成してください。

アプリ別にできることと注意点

Microsoft 365 Copilotの価値は、一つの万能チャットではなく、各アプリの作業文脈で支援を受けられることにあります。生成結果には誤りや抜けがあり得るため、用途ごとに人が確認する対象を決めておきます。

アプリ/体験 できることの例 確認する点
Word 下書き、要約、書き換え、既存文書を使った構成案 数値、引用、契約表現、原文との整合
Excel 表の傾向把握、数式の提案、データの説明 対象範囲、欠損値、数式、集計条件
PowerPoint 指示や文書からスライド案を作成、要約 原資料との一致、構成、ブランド表現
Outlook メールスレッドの要約、返信案、文章調整 宛先、事実、約束、機密情報
Teams 会議内容の要約、論点や行動項目の整理 出席範囲、文字起こしの精度、担当と期限
横断的な体験 複数の業務情報を基に検索、要約、下書き 参照元、アクセス権、情報の鮮度

WordとPowerPointは原資料との照合が必要

Wordでは白紙から文章案を作るだけでなく、既存の内容を短くしたり、語調を変えたりできます。社内規程、提案書、報告書のように正確さが必要な文書では、生成された一文ずつを原資料と照合します。

PowerPointでは、文書を基にプレゼンテーションのたたき台を作れます。作成時間を短縮しやすい一方、強調すべき数字が落ちる、情報の優先順位が変わる、デザインが意図と合わない場合があります。完成品ではなく、編集可能な初稿として扱う運用が現実的です。

Excelはデータの状態が結果を左右する

Excelでは、データについて質問し、傾向を把握したり数式の案を得たりできます。便利さを引き出すには、見出しが明確で、行と列の意味が一貫し、分析対象が整理されていることが前提です。

売上表に空欄、結合セル、異なる日付形式が混在していれば、意図しない範囲を分析するおそれがあります。提案された数式も、そのまま確定せず、参照範囲と条件を確認します。社内データを検索・生成AIに参照させる一般的な考え方は、RAGの仕組みと導入ガイドでも補足しています。

OutlookとTeamsは文脈の欠落に注意する

Outlookの長いスレッドを要約すれば、決定事項を追う時間を短くできます。しかし、皮肉、保留、メール外での合意は文章だけから正確に判断できません。返信案に金額、期限、対外的な約束が含まれる場合は、送信者が確認します。

Teamsでは会議の要点、未解決事項、行動項目を整理できます。文字起こしが不正確なら要約にも影響します。会議に参加していない人へ共有する前に、誰が何をいつまでに行うかを出席者が確定させる必要があります。

実務での確認: アプリごとに「任せる処理」「人が確認する項目」「最終責任者」の3列を持つ運用表を作ると、便利さと品質管理を両立しやすくなります。

Microsoft公式調査から効果をどう見積もるか

MicrosoftのEarly Access Program参加者を対象とした公式調査では、70%が生産性が上がったと答え、68%が仕事の品質が向上したと答えました。検索、文章作成、要約などを組み合わせたタスクは29%速く完了し、77%はCopilotを手放したくないと回答しています。

公式数値は成果の保証ではない

この調査は生成AIの業務利用に可能性があることを示しますが、自社の費用対効果をそのまま表すものではありません。Early Access参加者の回答と実験タスクの結果であり、業種、対象業務、データの状態、習熟度によって結果は変わります。

特に「29%短縮」を全勤務時間に掛ける計算は適切ではありません。短縮率は調査対象となった一連のタスクについての結果です。会議、承認待ち、顧客対応などを含む総労働時間が同じ割合で減るとは限りません。

自社では時間と品質を対で測る

効果測定では、利用回数だけでなく業務結果を測ります。試行前に基準値を取り、導入後と同じ条件で比較します。

評価軸 指標例 測り方
時間 メール整理、議事録、報告書の所要時間 導入前後の中央値を比較
品質 修正回数、差し戻し率、必須項目の欠落 共通の評価表で確認
利用 週次利用者、対象業務での利用率 管理側の利用状況と簡易調査を併用
リスク 誤送信、誤引用、アクセス権の不備 インシデントとヒヤリハットを記録
満足度 継続利用意向、負担感 同じ質問を試行前後で実施

時間が減っても修正が増えれば、業務全体の効果は小さくなります。反対に所要時間が同じでも、見落としが減り品質が安定するなら価値があります。時間と品質を別々に測り、最後に費用と比較します。

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実務での確認: まず三つの反復業務を選び、導入前の所要時間と差し戻し回数を2週間記録してください。

セキュリティでは既存権限と過剰共有を点検する

Microsoft 365 Copilotのセキュリティを評価するときは、生成AIサービス側のデータ保護と、自社のMicrosoft 365に残るアクセス権を分けます。前者が保護されていても、後者が不適切なら情報が過剰に見つかる問題は残ります。

プロンプトと応答の扱い

Microsoft Learnのデータ、プライバシー、セキュリティに関する説明では、Microsoft 365 CopilotがMicrosoft 365の既存のプライバシー、セキュリティ、コンプライアンスの枠組みの中で動作するとされています。プロンプト、取得したデータ、応答は、基盤となる大規模言語モデルの学習には使用されないと説明されています。

この説明は「何を入力してもよい」という意味ではありません。組織の情報分類、保持、監査、端末利用の規則は引き続き適用されます。個人情報、契約情報、未公開情報を扱う業務では、入力できる情報と承認が必要な処理を社内規程に合わせて定めます。

既存権限が過剰ならCopilotにも影響する

Copilotは利用者の既存アクセス権を尊重します。この仕組みは権限のないデータへの無制限なアクセスを防ぎますが、以前から広すぎた権限を自動で直すものではありません。

例えば、古いプロジェクトサイトが全社員に公開されたままなら、対象者は検索画面で気付かなかった資料をCopilotの応答から見つける可能性があります。Copilotが権限を破ったのではなく、既存の過剰共有が情報探索の向上によって表面化した状態です。

SharePointとTeamsを導入前に整える

SharePointサイトとコンテンツの検出を制限する方法では、検索やCopilotでの検出範囲を管理する機能と注意点を確認できます。導入前には次を点検します。

  • 全社共有、組織内リンク、匿名リンクの利用状況
  • 所有者が不在のSharePointサイトとTeams
  • 長期間更新されていない機密文書
  • 退職者や異動者に残るアクセス権
  • 機密度ラベル、保持方針、データ損失防止の適用状況
  • 外部共有先と共有期限
  • 検索やCopilotから参照させる必要がないコンテンツ

すべてのデータを移動してから始める必要はありません。試行対象者がアクセスできるサイトを優先し、機密性と共有範囲の大きさで順番を付けます。権限を狭めすぎると必要な共同作業を妨げるため、業務所有者と情報システム部門が一緒に判断します。機密度ラベル、データ損失防止、監査などの統制は、Microsoft LearnのMicrosoft PurviewによるAI利用の保護と管理も確認対象です。

実務での確認: Copilotライセンスを割り当てる候補者について、アクセス可能なSharePointサイト、Teams、共有リンクを一覧にし、不要な全社共有から修正してください。

Microsoft 365 Copilotを導入する7段階

導入は、購入、権限整備、試行、評価の順序を崩さないことが大切です。Microsoft Adoptionが公開する導入素材も参照しながら、組織の規模に合わせて次の7段階を進めます。

1. 目的と責任者を決める

「生成AIを使う」ではなく、「営業会議後の記録作成時間を減らす」「月次報告の初稿を早める」のように対象業務を定めます。経営側の責任者、Microsoft 365管理者、情報管理担当、業務所有者の役割も決めます。

この時点で、導入しない処理も明記します。自動送信、最終承認、法的判断など、人の確認を外せない処理を先に線引きすると、試行中の判断がぶれません。

2. ライセンスと技術要件を確認する

Microsoft Learnのライセンスオプションと要件で、対象Microsoft 365契約、ユーザーアカウント、アプリ、更新チャネル、ネットワークなどを確認します。製品名が似ていても、契約と機能の組み合わせによって利用範囲は異なります。

次の項目を購入前チェック表にします。

  • 現在契約しているMicrosoft 365プラン
  • Copilotを割り当てるユーザーとアカウント種別
  • 利用するWord、Excel、PowerPoint、Outlook、Teamsの環境
  • 必要なネットワーク接続と管理設定
  • 対象地域、言語、機能の提供状況
  • ライセンスの購入方法、契約期間、税を含む最終価格

3. 権限とデータを整える

試行対象者が参照できるSharePoint、Teams、OneDriveを棚卸しします。過剰共有、所有者不在、古い機密文書を優先して修正し、必要に応じて機密度ラベルや保持方針を確認します。

データ整備は形式も対象です。ファイル名が曖昧、同じ文書の版が乱立、所有者が不明という状態では、Copilotが見つけても利用者が正しい資料か判断できません。最新版、所有者、更新日を分かるようにします。

4. 対象業務とKPIを絞る

最初の対象は、頻度が高く、現状の時間を測れ、人が結果を確認できる業務が向いています。メール要約、会議後の行動項目、定型報告書の初稿などが候補です。

KPIは作業時間だけにしません。差し戻し、誤り、必須項目の欠落、継続利用意向も測ります。業務別に導入前の基準値を取り、何をもって継続または中止とするかを決めます。

生成AIツールの費用を評価する際は、ライセンス単価だけでなく利用対象と管理工数まで見る必要があります。GitHub Copilotの料金ガイドも製品は異なりますが、法人向けAIの席数と予算を考える際の補足になります。この記事だけでも判断できるよう、Microsoft 365 Copilotでは用途、セキュリティ、総費用、既存環境との適合という4軸を上の手順に組み込んでいます。

5. 小規模な対象者へ展開する

試行対象者は、部署だけでなく役割と業務頻度で選びます。日常的にWordやTeamsを使う人と、管理や承認を担う人を含めると、作成側と確認側の両方を評価できます。

開始時には、利用できる機能、入力してよい情報、生成結果の確認方法、問い合わせ先を短いガイドにします。長い規程だけを渡すより、実際の業務例と禁止例を1ページにまとめた方が迷いを減らせます。

6. 利用を支え、週次で測る

ライセンスの割り当てだけでは利用は定着しません。対象業務に沿った指示例を共有し、結果が悪かった事例も集めます。失敗例には、データ不足、指示不足、機能の限界、権限の問題が混ざるため、原因を分けて記録します。

週次では利用状況、時間、品質、リスクを確認します。使わない人を責めるのではなく、対象業務に適さないのか、機能を見つけられないのか、確認負担が大きいのかを調べます。

7. 継続、修正、拡大を判断する

試行終了時に、ライセンス費用と運用工数を、時間短縮と品質改善に照らして評価します。効果が出た業務は対象者を広げ、結果が安定しない業務は指示、データ、手順を修正します。リスクが許容範囲を超える処理は対象から外します。

全社展開は一度の決裁ではなく、業務単位の判断の積み重ねです。四半期ごとにライセンス利用状況、権限、対象業務、価格、公式要件を再確認すれば、使われない契約と古いルールを残しにくくなります。

実務での確認: 明日行う作業は、ライセンス購入ではありません。対象業務を三つ選び、責任者、基準時間、確認者を1枚に記入することです。

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よくある質問とまとめ

Q. Microsoft 365 CopilotとCopilot Chatは何が違いますか?

Copilot Chatは仕事向けAIチャットとして、Web情報や入力内容、アップロードしたファイルなどを使う体験が中心です。Microsoft 365 Copilotは有償ライセンスにより、利用者がアクセスできるメール、会議、ファイルなどの業務情報や、Microsoft 365アプリ内の支援を広く利用できます。提供範囲は契約と更新状況で変わるため、自社テナントの表示を確認してください。

Q. 利用にはどのライセンスが必要ですか?

Microsoft 365 Copilot BusinessまたはEnterprise向けMicrosoft 365 Copilotだけで完結せず、対象となるMicrosoft 365ライセンスが必要です。対象プランは変更される可能性があるため、Microsoft Learnの「ライセンス オプション」と「要件」を購入直前に確認します。

Q. 入力した情報はAIモデルの学習に使われますか?

Microsoft Learnでは、Microsoft 365 Copilotのプロンプト、取得データ、応答は、基盤となる大規模言語モデルの学習には使われないと説明しています。ただし、既存のアクセス権、組織の情報分類、保持、監査の設定は別に管理が必要です。

Q. 中小企業でも導入できますか?

対象となるMicrosoft 365契約を持ち、要件を満たせばBusinessプランを検討できます。人数だけで導入可否を決めず、繰り返し業務の量、データの整理状況、確認担当者、12か月の総費用で判断してください。

Q. Microsoft 365 CopilotとMicrosoft Copilotは別の製品ですか?

別製品ではありません。Microsoft Learnの説明では、従来「Microsoft 365 Copilot」と呼ばれていたアプリ・ライセンス体系は「Microsoft Copilot」に名称変更されており、移行期間中は両方の名称が使われる場合があります。セキュリティ・コンプライアンスの枠組みに変更はないと説明されています。ライセンスはCopilot Chat(Basic)、Microsoft 365 Copilot(Basic)、Microsoft 365 Copilot(Premium)の3段階で整理されており、本記事の料金・機能解説は主にPremium(有償アドオン)を対象にしています。

Microsoft 365 Copilotは、WordやExcelに生成AIを追加するだけの製品ではありません。Microsoft Graphを通じて業務データを活用できる一方、その成果は元データ、既存権限、対象業務の選び方に左右されます。

導入判断では、Copilot Chatで足りる業務と有償機能が必要な業務を分けます。表示単価に前提ライセンスと運用工数を加え、7段階の手順で小さく検証してください。最初の一歩は、三つの対象業務とSharePointの共有範囲を確認することです。


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Microsoft公式情報




この記事で参照した外部情報

  1. Microsoft 365 Copilotlearn.microsoft.com
  2. Microsoft Learnのデータ、プライバシー、セキュリティの説明learn.microsoft.com
  3. Microsoft 365 Copilotのアーキテクチャlearn.microsoft.com
  4. Microsoft 365 Copilot Chatの公式概要learn.microsoft.com
  5. Microsoft公式のプランと価格microsoft.com
  6. ライセンスオプションlearn.microsoft.com
  7. 公式調査microsoft.com
  8. SharePointサイトとコンテンツの検出を制限する方法learn.microsoft.com
  9. Microsoft PurviewによるAI利用の保護と管理learn.microsoft.com
  10. Microsoft Learn「Microsoft 365 Copilot の要件」learn.microsoft.com
  11. Microsoft Learn「Microsoft 365 Copilot の新機能」learn.microsoft.com
  12. Microsoft Adoption「Microsoft 365 Copilot」adoption.microsoft.com

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