ChatGPT Teamは現ChatGPT Businessで、2席から契約できる組織向けプランです。
- 要点1: 年払いは1席月額25ドル相当、月払いは30ドル
- 要点2: Businessの入力・出力はデフォルトでモデル学習の対象外
- 要点3: 個人ワークスペースの統合は元に戻せないため事前確認が必要
対象: ChatGPTの法人導入を検討する経営者、管理職、DX推進担当者
今日やること: 2〜10人の対象部署を決め、入力禁止情報と評価指標を整理する
この記事の目次
「ChatGPT Teamを契約したい」と検索しても、OpenAIの現行ページでは別の名前が表示されます。ChatGPT Teamは廃止されたわけではなく、2025年8月29日にChatGPT Businessへ名称変更されました。
ChatGPT Businessは、2人以上の組織がセルフサービスで導入できるプランです。個人向けのChatGPT Plusと異なり、組織用ワークスペース、メンバー管理、一元請求、業務データをデフォルトでモデル学習に使わない仕組みを備えています。
この記事では、旧ChatGPT Teamと現ChatGPT Businessの関係、料金、Plus・Enterpriseとの違い、安全な導入手順をOpenAIの公式情報に基づいて解説します。
ChatGPT TeamはChatGPT Businessへ名称変更された
ChatGPT Teamの現在の正式名称はChatGPT Businessです。OpenAIは2025年8月29日のリリースノートで名称変更を案内しました。旧Teamの利用者が、名称変更だけを理由に新しいワークスペースを作る必要はありません。
変わったのは名称であり、組織向けの位置付けは同じ
ChatGPT Teamは2024年1月に、組織向けのセルフサービスプランとして発表されました。その後、OpenAIは「チームだけでなく、事業で使うプラン」という位置付けを分かりやすくするため、Businessへ名称を変更しています。
検索時には旧称が残っていますが、契約画面、管理画面、請求書では現行名称が使われます。社内稟議や利用規程には、次のように両方を記載すると混乱を防げます。
表記例ChatGPT Business(旧称:ChatGPT Team)
「ChatGPT Team」と「ChatGPT Business」を別プランとして比較する必要はありません。比較すべき対象は、個人向けのPlusと、大規模組織向けのEnterpriseです。
既存契約で確認する3項目
名称変更後も、企業側では次の項目を確認しておくと安全です。
- 社内規程やマニュアルのプラン名
- 経費申請、請求書処理、SaaS台帳の登録名
- 従業員への案内文と問い合わせ窓口
名称が古いままでも利用自体に直ちに支障はありません。しかし、退職者の削除や請求席数の棚卸しを行う担当者が、別サービスだと誤認するおそれがあります。
出典:OpenAI「ChatGPT Release Notes」、OpenAI「Introducing ChatGPT Team」
ChatGPT Businessの料金は2席で月50ドル相当から
OpenAI公式ヘルプによると、ChatGPT Businessは2ユーザー以上で契約します。料金は年払いと月払いで異なります。
| 契約方式 | 1ユーザーあたり | 最低2席の費用 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| 年払い | 月額25米ドル相当 | 月額50ドル相当、年額600ドル | 通年で利用する方針が固まっている |
| 月払い | 月額30米ドル | 月額60ドル | 小規模な検証から始めたい |
日本円の請求額は、為替、税、カード会社の換算条件などで変わります。社内稟議ではドル建ての公式価格に加え、為替変動を見込んだ予算枠を設定してください。
API料金はBusinessの月額料金に含まれない
ChatGPT Businessは、ブラウザやアプリでChatGPTを使うための契約です。自社システムからOpenAIのモデルを呼び出すOpenAI APIは別サービスであり、利用量に応じて別途請求されます。
たとえば、従業員が文章の要約や調査にChatGPTを使うならBusinessが候補です。一方、顧客対応システムへ生成AIを組み込むならAPIの設計と予算管理が必要です。APIの計算方法は「ChatGPT APIの料金は?計算方法とモデル比較」で詳しく解説しています。
「無制限」は無条件を意味しない
公式ページで利用量の多さが訴求されていても、すべての機能を無条件に無制限で使えるという意味ではありません。不正利用防止のガードレール、機能別の利用枠、一時的な制限、モデルの提供状況が適用されます。
モデル名や利用上限は更新頻度が高いため、固定値を社内マニュアルへ書き込むとすぐに古くなります。「利用できるモデルと上限は公式料金ページで確認する」と定め、四半期ごとに見直す方法が現実的です。
出典:OpenAI「ChatGPT pricing」、OpenAI Help「What is ChatGPT Business?」
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ChatGPT Businessの価値は、個人向けプランより単純に高性能であることではありません。業務用ワークスペースを設け、メンバー、請求、共有範囲を組織で管理できる点にあります。
| 比較項目 | ChatGPT Plus | ChatGPT Business | ChatGPT Enterprise |
|---|---|---|---|
| 主な対象 | 個人 | 2人以上のチームや企業 | 大規模組織、高度な統制が必要な企業 |
| 契約方法 | 個人のセルフサービス | 組織のセルフサービス | 営業窓口との個別契約が中心 |
| 組織ワークスペース | なし | あり | あり |
| 一元請求 | なし | あり | あり |
| 管理者ロール | 組織管理用はなし | Owner、Admin、Member | より高度な管理要件に対応 |
| SAML SSO | 対象外 | 対応 | 対応 |
| 業務データの学習 | 個人のデータ設定による | デフォルトで対象外 | デフォルトで対象外 |
| 料金 | 個人向け定額 | 1席25ドル相当または30ドル | 要問い合わせ |
Plusが向いている場合
個人が自分の作業だけに使い、会社として共有GPT、一元請求、メンバー管理を必要としない場合はPlusが候補です。ただし、従業員が各自で契約すると、退職時の管理、経費精算、入力ルール、成果物の所在が分散します。
少人数でも業務データを扱うなら、席単価だけでなく管理工数まで比較してください。Businessへまとめることで、契約状況と利用者を一つのワークスペースで把握できます。
Businessが向いている場合
次の条件が2つ以上当てはまる企業は、Businessを検討しやすい状態です。
- 2人以上が継続してChatGPTを業務利用する
- 共有GPTや共通の業務テンプレートを配布したい
- 個人契約の立替精算をなくしたい
- 業務データをデフォルトで学習対象外にしたい
- SSOを利用して認証を整理したい
- Owner、Admin、Memberの役割を分けたい
プロンプトを共有する前に、良い回答を得るための基本構造も統一すると効果を比較しやすくなります。「プロンプトの書き方|生成AIの回答を改善する10原則」では、目的、前提、出力形式、評価条件の指定方法をまとめています。
Enterpriseを検討すべき場合
SCIMによる自動プロビジョニング、高度なアクセス制御、データ保持やデータレジデンシーの個別要件、専任サポート、個別の契約条件が必要ならEnterpriseを比較します。
BusinessにEnterpriseの全機能が含まれるとは限りません。セキュリティチェックシートの回答がBusinessの標準仕様だけでは足りない場合、価格比較より先に要件一覧をOpenAIへ提示してください。
業務データは学習対象外でも入力ルールが必要
OpenAIは、ChatGPT Business、Enterprise、Edu、APIなどのビジネス向けサービスに送信された入力と出力を、デフォルトではモデル学習に使わないと説明しています。個人向けChatGPTで利用者が設定を変更する場合とは、既定の扱いが異なります。
ただし、「モデル学習に使わない」と「データを一切保存しない」は同じ意味ではありません。サービス提供、セキュリティ、不正利用防止、法的義務に伴う処理と、モデル改善のための学習利用は分けて確認する必要があります。
企業側が確認すべき4つの境界
| 境界 | 確認事項 | 実務上の対応 |
|---|---|---|
| OpenAIへの入力 | 個人情報、営業秘密、契約上の機密を入力できるか | 情報分類ごとの可否を規程にする |
| 外部アプリ | コネクターやアクションから第三者へ送信されるか | 接続先ごとに審査する |
| GPT共有 | 社内限定か、外部共有が可能か | 作成者と公開範囲を限定する |
| 出力利用 | 誤り、類似出力、第三者権利を確認したか | 対外利用前に人がレビューする |
OpenAIが学習に使わないからといって、あらゆる機密情報を無条件で入力できるわけではありません。顧客との秘密保持契約、個人情報保護方針、業界規制、自社の情報セキュリティ規程が優先されます。
契約と技術の両方を確認する
導入担当者は、機能画面だけでなく、OpenAI Business Terms、Data Processing Addendum、Security and Privacy、Trust Portalを確認してください。
確認結果は、法務、情報システム、利用部門で共有します。文章作成は許可するが未公開の決算情報は入力禁止にするなど、業務と情報区分を組み合わせると、現場が判断しやすくなります。
ChatGPT Businessのプラン選定、入力ルール、PoCの評価設計を自社だけで整理しにくい場合は、業務と情報区分を棚卸しするところからご相談いただけます。
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ChatGPT Businessの申し込み操作は難しくありません。成果を左右するのは、契約前に対象業務、管理責任、評価方法を決めているかどうかです。
ステップ1:対象業務と成功指標を決める
最初から全社導入せず、2〜10人の小規模な対象部署を選びます。候補は、文章の下書き、長文資料の要約、会議準備、アイデア整理、社内FAQの草案など、人が最終確認できる業務です。
評価指標は「便利だった」ではなく、作業時間、修正回数、利用率、重大な誤りの件数で定義します。議事録を検証対象にする場合は、「AI議事録とは?おすすめツールの選び方と企業導入の注意点」も参考になります。
ステップ2:Ownerと管理責任を決める
ワークスペースにはOwner、Admin、Memberの役割があります。Ownerは請求や所有者レベルの操作を担うため、一人に集中させず、異動や休職時にも対応できる体制を検討します。
少なくとも、請求席数を管理する担当、メンバーを追加・削除する担当、利用ルールを更新する担当を明確にしてください。担当者名ではなく役割名で手順書へ記載すると、引き継ぎが容易です。
ステップ3:入力ルールを3段階で定める
入力情報を「入力可」「条件付き」「入力禁止」の3段階に分けます。
| 区分 | 例 | ルール例 |
|---|---|---|
| 入力可 | 公開情報、自社で作成した一般文書 | 通常利用可 |
| 条件付き | 社内資料、匿名化した顧客情報 | 承認または匿名化後に利用 |
| 入力禁止 | パスワード、秘密鍵、未公開の機密、要配慮個人情報 | 入力しない |
禁止事項だけを並べると、現場は何に使えるのか分かりません。許可する業務例と、出力を確認する責任者もセットで示してください。
ステップ4:契約、設定、メンバー招待を行う
ChatGPTへログインし、Businessへのアップグレード、支払い方式、席数、ワークスペース名を設定します。その後、メンバーを招待し、Owner、Admin、Memberを割り当てます。
SSO、GPT作成、共有範囲、外部アプリなどの設定は、初期値のまま進めず確認します。必要な機能だけを有効にする方が、PoC中の原因分析が容易です。
ステップ5:30日間のPoCを実施する
PoCは概念実証のことで、小規模な範囲で効果とリスクを検証する取り組みです。週1回、利用者から成功例と失敗例を集めます。
| 評価項目 | 測定方法 | 合格条件の例 |
|---|---|---|
| 時間削減 | 導入前後の平均作業時間 | 20%以上短縮 |
| 品質 | 責任者が5段階評価 | 平均4以上 |
| 修正負荷 | 大幅な書き直し回数 | 10件中2件以下 |
| 安全性 | 禁止情報の入力、誤送信 | 重大事故0件 |
| 定着 | 週次アクティブ率 | 対象者の70%以上 |
合格条件は業務の重要度に合わせて変更します。法務判断や対外発表のような高リスク業務では、時間短縮より誤りの抑制を優先してください。
ステップ6:月次で棚卸しして展開範囲を決める
本展開後も、利用者、席数、共有GPT、外部アプリ、入力ルールを月次または四半期で確認します。退職者のアカウントが残ると、費用だけでなくアクセス管理の問題になります。
成功した用途は、プロンプトだけでなく、入力条件、確認手順、完成例を一つの標準手順にまとめます。失敗した用途は無理に残さず、別のツールまたは人手の工程へ戻します。
個人ワークスペースの統合は元に戻せない
ChatGPTの個人ワークスペースをBusinessへ統合できる場合があります。しかし、OpenAI公式ヘルプは、この統合を元に戻せない操作として案内しています。
分けたまま使う選択肢を先に検討する
個人ワークスペースとBusinessワークスペースを分ければ、私的な会話と会社管理の業務データを区別できます。統合すると、個人側の会話やGPTなどがBusiness側へ移り、会社のワークスペース管理下に入ります。
統合前に、次の4点を確認してください。
- 個人ワークスペースに私的な会話やデータがないか
- 会社管理下へ移してよいGPTだけか
- 退職や契約終了後にアクセスできなくなる影響
- 必要なデータのエクスポートや保存が済んでいるか
「一つにまとめた方が便利」という理由だけで統合すると、後から個人利用へ戻したいときに困ります。会社支給のアカウントと個人アカウントを分ける運用も比較してください。
退職・異動時の手順を導入日に作る
導入時には招待手順へ注意が向きますが、削除手順も同時に必要です。人事異動の情報が管理者へ届く経路、削除期限、共有GPTの引き継ぎ、席数の減額確認を決めます。
アカウント削除だけで終わらせず、退職者が作成したGPTや業務手順の所有者を変更できるかを事前にテストしておくと、業務停止を防ぎやすくなります。
出典:OpenAI Help「Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Business workspace?」
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法人様のAI導入に関するご相談はこちらChatGPT Teamに関するよくある質問
Q. ChatGPT Teamは廃止されたのですか?
廃止ではなく、2025年8月29日にChatGPT Businessへ名称変更されました。検索や過去資料ではChatGPT Teamと書かれていても、現行の契約ページではBusinessと表示されます。
Q. ChatGPT Businessは1人で契約できますか?
公式ヘルプでは2ユーザー以上のプランとして案内されています。最小構成は2席で、年払いなら月額50ドル相当、月払いなら月額60ドルです。1人で使う場合はPlusとの比較が必要です。
Q. 入力内容はAIモデルの学習に使われますか?
OpenAIはBusiness向けサービスの入力と出力をデフォルトでモデル学習に使わないと説明しています。ただし、保存や処理が一切行われないという意味ではありません。Business Terms、DPA、自社の情報分類を確認してください。
Q. 管理者はメンバーの全会話を自由に閲覧できますか?
Businessの管理機能と、各メンバーの全会話を自由に読む機能は同じではありません。「管理者だから全会話を常時閲覧できる」と前提にせず、現行の公式ヘルプで管理範囲を確認してください。必要な監査機能がBusinessで足りない場合はEnterpriseを比較します。
Q. OpenAI APIの料金は含まれますか?
含まれません。ChatGPT BusinessとOpenAI APIは別のサービスで、APIは利用量に応じて別途請求されます。ブラウザで使う業務と、システムへ組み込む業務を分けて予算化してください。
Q. ChatGPT Plusから自動でBusinessへ移行しますか?
自動ではありません。Businessワークスペースを契約し、個人ワークスペースを分けたまま使うか、統合するかを選びます。統合は元に戻せないため、必要データと退職後の扱いを確認してから実行してください。
まとめ
ChatGPT Teamの現在の正式名称はChatGPT Businessです。2席から契約でき、年払いは1席月額25ドル相当、月払いは30ドルです。
Plusとの主な違いは、組織ワークスペース、一元請求、メンバー管理、SAML SSO、業務データがデフォルトでモデル学習の対象外になる点です。より高度な統制や個別契約が必要なら、Enterpriseを比較します。
導入時は契約操作より先に、対象業務、入力禁止情報、Owner、評価指標を決めてください。まず2〜10人で30日間検証し、時間削減、品質、修正負荷、安全性、定着率を測ると、本展開の判断材料を残せます。
ChatGPT Businessの導入範囲を一緒に整理します
株式会社Nexaでは、生成AIの選定、社内ルール、PoC設計、定着までを支援するAI顧問サービスを提供しています。自社の情報管理要件に合うプランや、最初に検証すべき業務が定まっていない段階からご相談いただけます。
参考資料
- OpenAI「ChatGPT pricing」
- OpenAI Help「What is ChatGPT Business?」
- OpenAI Help「ChatGPT Release Notes」
- OpenAI「Enterprise privacy」
- OpenAI「How your data is used to improve model performance」
- OpenAI「Security and privacy」


