Google Antigravityは、4つの製品面で複数のAIエージェントによる開発作業を支援するGoogleのエージェント型開発基盤です。
- 製品構成: Antigravity 2.0、CLI、SDK、IDEの4つ
- 個人料金: Individualは0米ドル/月。ただしBasic weekly rate limitsあり
- 法人利用: Google Cloud経由でAntigravity 2.0とCLIを提供
対象: AIコーディングエージェントを比較する開発責任者、情報システム担当者、開発者
今日やること: 公式の料金・ダウンロード画面を確認し、非機密の小規模タスクを1つ選びます。
この記事の目次
Google Antigravityは、AIにコードを提案させるだけでなく、複数のエージェントへ作業を割り当て、調査、実装、テストなどを進める開発プラットフォームです。
2026年7月30日時点の公式サイトでは、全体を管理する「Antigravity 2.0」に加え、ターミナル中心の「Antigravity CLI」、Pythonで独自エージェントを試作する「Antigravity SDK」、開発画面を備えた「Antigravity IDE」が案内されています。
Individualは0米ドル/月ですが、すべての処理が完全無制限という意味ではありません。Tab completionsとCommand requestsはUnlimitedである一方、Basic weekly rate limitsも設定されています。企業では機能だけでなく、コードの機密性、実行権限、レビュー方法、利用上限を含めた導入設計が必要です。
本記事では、Googleの公式情報を基に、Google Antigravityの機能、4製品の違い、料金、導入手順を解説します。料金・仕様は2026年7月30日に確認した内容です。
Google Antigravityとは
Google Antigravityは、Googleが「agentic development platform」と説明する開発プラットフォームです。公式トップページ(https://antigravity.google/)では、エージェントファースト時代の開発基盤として紹介されています。
ここでいうエージェントとは、質問に文章で答えるだけのAIではありません。与えられた目標に応じて作業を分解し、コードベースを確認し、ファイル編集やコマンド実行を進める主体を指します。
従来のコード補完では、開発者が入力している行の続きや関数をAIが提案する用途が中心でした。Google Antigravityが前面に出すのは、タスク単位でエージェントを動かす考え方です。公式Productページ(https://antigravity.google/product)は、複数のsubagentsを動かし、長時間のworkflowをbackgroundで進めながら、他のagentが調査、実装、テストなどを扱う形を説明しています。
ただし、「自律型」は「人の確認が不要」という意味ではありません。変更が要件に合うか、脆弱性がないか、テストが十分かを判断する責任は利用側に残ります。企業導入では、AIが作業できる範囲と、人が承認すべき境界を先に決める必要があります。
2026年7月時点の4製品
| 製品 | 公式説明の要点 | 主な用途 |
|---|---|---|
| Antigravity 2.0 | 複数のローカルエージェントを並列管理するコマンドセンター | 複数案件・複数workspaceの管理 |
| Antigravity CLI | 軽量で高速なterminal-firstの操作面 | コマンド中心の開発、自動処理 |
| Antigravity SDK | Pythonでカスタムエージェントを試作 | 独自自動化、評価、検証 |
| Antigravity IDE | agent manager、artifacts、codebase理解を備えるIDE | コードを見ながら実装・確認 |
4つは料金プラン名ではなく、用途の異なる製品面です。自社の工程に合うものを1つ選び、効果を測ってから対象を広げる方が適切です。
Google Antigravityの4製品と機能
Antigravity 2.0:複数エージェントの管理
Antigravity 2.0は、複数のローカルエージェントを並列に管理するコマンドセンターです。会話を「Projects」にまとめる機能、複数workspace、scheduled messagesが案内されています。
フロントエンドとAPIが別workspaceにある場合などに、作業を分けて進行を管理できます。ただし、同じファイルを複数エージェントが変更すると競合します。担当範囲、完了条件、変更禁止領域を明確にしてから割り当ててください。
scheduled messagesで定期的な依頼も設定できます。入力と期待結果が明確で、失敗時に安全に止められる処理から試すべきです。本番変更や外部送信を伴う作業を、確認なしで定期化するのは避けます。
Antigravity CLI:ターミナルから操作
Antigravity CLIは、terminal-firstの軽量な操作面です。自律型コーディングエージェントの実行、shell commandsの直接実行、background subagentsの管理が公式に案内されています。
Gitやテストをターミナルで操作する開発者は、画面を切り替えずに使えます。一方、shell commandsを扱えることは、誤削除や意図しない外部通信も起こり得ることを意味します。対象ディレクトリ、認証情報、ネットワーク接続、本番操作を制限してください。
ターミナル型の開発支援を比較する場合は、Gemini CLIの機能と使い方も参照してください。対応モデルだけでなく、権限確認、コンテキスト、バックグラウンド処理、利用上限を同じ条件で試すと違いが見えます。
Antigravity SDK:Pythonで独自処理を試作
Antigravity SDKは、Antigravityのharnessを利用してカスタムエージェントを試作するSDKです。少量のPythonコードでagentic applicationを反復開発し、ソフトウェア開発タスクの自動化や評価を行う用途が挙げられています。
自社の確認手順を組み込む、同一課題を異なる条件で実行して比較するといった用途の候補です。ただし、試作品と安定運用は別です。入力の揺れ、失敗時の再実行、ログ、認証、依存ライブラリ、利用量まで設計します。
Antigravity IDE:成果物を見ながら開発
Antigravity IDEは、agent manager、artifacts、codebaseへの深い理解を備えると説明されるIDEです。コードや成果物を同じ環境で確認しながら、エージェントへフィードバックしたい場合の候補です。
Productページは、タスクレベルの操作をartifactsとverification outcomesで把握し、各surfaceやArtifactへfeedbackを与える考え方を示しています。企業では、最終回答だけでなく「何を変更し、何を検証したか」を人が追えることがレビューの前提です。
なお、Antigravity 2.0とIDEの内部構造上の関係は、公開ページにない部分まで推測できません。公式Productページと配布画面で実際の機能を確認してください。
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法人様のAI導入に関するご相談はこちらGoogle Antigravityでできること
4製品の機能を開発工程の観点でまとめると、次のことができます。
- 並列実行:調査、実装、テストなどを複数エージェントへ分ける
- 作業整理:Projectsと複数workspaceで案件や領域を整理する
- バックグラウンド処理:別の処理を待つ間に他の作業を進める
- 定期依頼:scheduled messagesで反復するタスクを設定する
- 結果確認:artifactsやverification outcomesを基に行動を確認する
- 独自開発:SDKを使い、Pythonでエージェントを試作・評価する
並列化は、常に時間を短縮するわけではありません。担当が重なれば競合し、前提の異なる実装が生まれます。また、AIの「完了しました」という回答は検証結果ではありません。差分、テスト、静的解析、再現手順など、第三者が確認できる成果物を合格条件にします。
フィードバックも「違うので直して」では不十分です。反した要件、変更可能な範囲、合格条件を具体的に伝えます。修正指示を記録すれば、頻出する失敗を指示テンプレートや自動テストへ反映できます。
Google Antigravityの料金【2026年7月】
公式料金ページ(https://antigravity.google/pricing)で2026年7月30日に確認できた区分は、Individual、Google AI Pro、Google AI Ultra、Google Cloud経由のOrganization planです。
| 区分 | 料金・契約 | 確認できる主な内容 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| Individual | 0米ドル/月 | 複数モデル、Unlimited Tab completions、Unlimited Command requests | Basic weekly rate limitsあり |
| Google AI Pro | Google AI Pro契約 | Individualの内容、より多いrate limits、柔軟なAI credit pool | 最新の価格・条件を確認 |
| Google AI Ultra | Google AI Ultra契約 | Proの内容、より多いrate limits、柔軟なAI credit pool | 最新の価格・条件を確認 |
| Organization plan | Google Cloud経由 | Antigravity 2.0とCLI、Cloud Project統合 | 従量API料金 |
Individualは0米ドル/月
Individualはサブスクリプションなしで利用でき、0米ドル/月と表示されています。アクセス可能なモデルとして、以下が掲載されています。
- Gemini 3.5 Flash
- Gemini 3.1 Pro
- Gemini 3 Flash
- Claude Sonnet & Opus 4.6
- gpt-oss-120b
Tab completionsとCommand requestsはUnlimitedですが、同じ欄にBasic weekly rate limitsも記載されています。特定機能のリクエスト回数がUnlimitedでも、モデル利用などに週次制限が適用されると読む必要があります。
公式ページには週次上限の具体値やモデルごとの消費方法まで表示されていません。「無料ですべてのモデルを何回でも使える」とは断定できないため、代表的なタスクを1週間試し、制限に達する場面を記録してください。
Google AI ProとGoogle AI Ultra
Google AI ProはIndividualの内容に加え、より多いrate limitsと柔軟なAI credit poolを提供します。Google AI UltraはProの内容に加え、さらに多いrate limitsと柔軟なAI credit poolを案内しています。
ただし、Antigravity公式料金ページだけでは、具体的なrate limit、creditの換算式、Antigravity利用分だけの金額は確認できません。価格を推測せず、契約時の画面と規約を確認してください。Individualで試し、上限が業務を妨げることを確認してから上位契約を判断すると無駄を抑えられます。
法人はGoogle Cloud経由
Google Cloudの顧客は、Gemini Enterprise Agent PlatformからAntigravity 2.0とCLIを利用できます。公式料金ページは、Google Cloud Terms of Service、Google Cloud Project Integration、Consumption-Based API Pricingを案内しています。
法人利用は個人向け月額だけでは判断できません。Cloud Project単位の管理、適用規約、API消費量を含めて設計します。予算化では、1タスク当たりの処理、並列数、再実行、モデル選択を測り、上限やアラートを設定してください。
企業コードを扱う場合、「無料だからIndividualを全社利用する」という順番は避けます。データの扱い、契約主体、管理機能、ログ、退職・異動時のアクセス停止を確認し、組織要件に合う契約方法を選びます。
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| 状況 | 第一候補 | 最初の検証 |
|---|---|---|
| 複数案件やworkspaceを管理したい | Antigravity 2.0 | 2つの独立タスクを分けて管理 |
| ターミナル中心で開発している | Antigravity CLI | テスト失敗の原因調査と修正案作成 |
| 自社手順に合う処理をPythonで作りたい | Antigravity SDK | 同じ入力を反復評価する小さな処理 |
| コードと成果物を画面で確認したい | Antigravity IDE | 小規模な修正とテスト結果の確認 |
選択基準は、モデルの好みより「誰がどこで何を自動化するか」です。複数製品を同時導入すると、どの機能が成果に寄与したか分かりにくくなります。最初は1つの操作面と1種類のタスクに絞り、品質、時間、失敗率、利用量を測ります。
製品横断で候補を絞りたい場合は、AIコーディングツール比較ガイドも参考になります。
Google Antigravityの使い方・導入手順
画面やコマンドは更新されるため、ここでは企業でも再利用できる導入手順を示します。
1. 目的と評価指標を決める
対象工程を1つ決めます。初回は、失敗しても本番へ影響せず、正解をテストで判断できるタスクが適しています。
評価するのは、完了時間、テスト合格率、レビューで見つかった不具合、人の修正時間、再実行回数、rate limitやAPI利用量です。「生成まで」ではなく「マージ可能な品質になるまで」を測ってください。
2. 公式ダウンロード画面を確認する
公式トップページのDownloadから提供中のパッケージを確認します。2026年7月30日の画面では、Mac向けにApple Silicon版とIntel版のダウンロードを確認できました。
対応OSの詳細は変更される可能性があります。未確認の環境まで本記事では断定しません。利用端末のCPU、OS、社内の配布ルールと照らし、最新の公式ダウンロード画面とドキュメントを確認してください。
3. 非機密の小規模リポジトリで始める
初回から顧客データ、秘密鍵、本番設定を含むリポジトリを渡さないでください。ダミーデータを使い、参照・編集範囲を限定します。
.env、秘密鍵、認証トークンを対象外にする- 本番データベースやクラウドへの権限を渡さない
- 外部通信の範囲を確認する
- ファイル削除や破壊的コマンドを止められるようにする
- 実行ログと変更差分を保存する
4. タスクを分解して指示する
「システムを改善して」のような広い指示では完了を判定できません。背景、対象範囲、制約、成果物、検証方法を含めます。
たとえば、「特定入力でAPIがエラーになる。指定関数とテストだけを変更し、公開インターフェースは変えない。原因説明、差分、追加テストを提出し、全テスト成功を合格条件とする」という形です。
複数エージェントを使う場合は、調査担当、実装担当、検証担当などに分け、同じファイルを同時編集させないようにします。
5. 差分と検証結果を人が確認する
完了報告ではなく差分を確認します。要件との一致、不要な変更、例外処理、入力検証、権限、秘密情報のログ出力、テスト内容をレビューしてください。
テスト成功だけでも不十分です。AIがテストを削除したり、期待値を都合よく変えたりしていないかを確認します。重要な変更は、別のクリーンな環境でも再現します。
6. 継続・拡大を判断する
成功例だけでなく失敗例も集計します。対象タスク、製品、モデル、所要時間、手戻り、利用量を記録し、人の作業と比較します。
効果が確認できたら類似タスクへ広げます。権限を拡大する前に、承認フロー、禁止操作、停止方法、ログ保存期間、責任者を文書化してください。
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法人様のAI導入に関するご相談はこちら企業での活用例
修正案の作成とテスト
不具合の再現条件と対象範囲を渡し、原因調査、修正、追加テストを分けて進めます。変更量が小さく既存テストがある課題は、初回検証に向いています。本番反映権限は渡さず、変更案までに制限します。
複数workspaceの保守
フロントエンド、バックエンド、ドキュメントが別workspaceにある場合、Antigravity 2.0が候補です。最初は調査だけを横断させ、変更はworkspaceごとにレビューすると競合を抑えられます。
定型作業のバックグラウンド実行
scheduled messagesやbackground subagentsは、反復的な確認や待ち時間の長い処理に使えます。定期化前に手動で複数回試し、タイムアウトや外部サービス停止時に安全に止まることを確認します。
独自エージェントの試作
SDKを使い、自社固有の確認項目や反復評価をPythonで試作できます。外部ツール・データとの接続を考える際は、MCP(Model Context Protocol)の解説も比較材料になります。ただし、Antigravity SDKが特定方式を採用していると推測するものではありません。接続先が増えるほど、権限とデータ流通の管理が必要です。
導入前の注意点
- 機密情報:契約条件とデータの扱いを確認し、入力可能な情報を分類する。
- コマンド権限:削除、権限変更、パッケージ公開、クラウド操作には人の承認を置く。
- コード品質:脆弱性、ライセンス、性能、可読性、既存設計との整合を通常どおりレビューする。
- 並列競合:ブランチや作業領域を分け、担当範囲と統合順序を決める。
- 利用量:weekly rate limitsと従量API料金を把握し、予算上限と停止条件を設ける。
- 仕様変更:モデルや条件を固定情報とみなさず、契約更新時に公式ページを確認する。
他のAIコーディングツールとの比較ポイント
同じリポジトリ、同じ課題、同じ合格条件で比較します。
| 比較軸 | 確認事項 |
|---|---|
| タスク遂行 | 調査から実装・テストまでどこを任せられるか |
| 並列管理 | 複数エージェントの担当と進行を追えるか |
| 確認可能性 | 差分、artifacts、検証結果を確認できるか |
| 操作面 | IDE、CLI、SDKのどれが既存工程に合うか |
| 権限 | コマンド、ファイル、ネットワークを制限できるか |
| 利用量 | rate limits、credits、従量料金を把握できるか |
| 組織管理 | 契約、Cloud Project、ログ管理が要件に合うか |
| 品質 | テスト合格率、手戻り、レビュー工数が改善するか |
デモの印象ではなく、マージ可能な成果物1件当たりの総時間とコストで比較します。AIの回答が速くても、人の修正が多ければ総コストは下がりません。
Google Antigravityに関するよくある質問
Q. Google Antigravityは無料ですか?
Individualは0米ドル/月です。Tab completionsとCommand requestsはUnlimitedですが、Basic weekly rate limitsがあります。すべての利用が完全無制限という意味ではありません。
Q. Individualで使えるモデルは?
2026年7月30日時点の公式料金ページには、Gemini 3.5 Flash、Gemini 3.1 Pro、Gemini 3 Flash、Claude Sonnet & Opus 4.6、gpt-oss-120bへのアクセスが記載されています。
Q. Antigravity 2.0とCLIの違いは?
Antigravity 2.0は複数のローカルエージェントを並列管理し、Projects、複数workspace、scheduled messagesを扱います。CLIはターミナル中心で、コーディングエージェント、shell commands、background subagentsを扱います。
Q. Antigravity SDKは何に使いますか?
Pythonでカスタムエージェントを試作し、ソフトウェア開発タスクを自動化・評価する用途です。運用時はログ、エラー処理、認証、利用量も設計します。
Q. 企業はIndividualを使えばよいですか?
料金だけでは判断できません。法人向けには、Google Cloud経由でAntigravity 2.0とCLIを利用する方法があります。適用規約、Cloud Project統合、従量料金を組織要件と照合してください。
Q. 対応OSは何ですか?
公式サイトではMacのApple Silicon版とIntel版を確認済みです。その他を含む最新状況は、公式ダウンロード画面で確認してください。
Q. 開発を完全自動化できますか?
公式は自律型エージェントやbackground workflowを案内していますが、人のレビューが不要になるとは説明していません。要件確認、差分レビュー、セキュリティ確認、本番反映の承認が必要です。
まとめ
Google Antigravityは、複数のエージェントを使って調査、実装、テストなどを進めるエージェント型開発プラットフォームです。2026年7月30日時点では、Antigravity 2.0、CLI、SDK、IDEが案内されています。
Individualは0米ドル/月で、複数モデルへのアクセス、Unlimited Tab completions、Unlimited Command requestsを含みます。ただしBasic weekly rate limitsがあります。法人はGoogle Cloud経由でAntigravity 2.0とCLIを利用でき、Cloud Project統合と従量API料金を前提に検討します。
導入時は非機密の小さなタスクから始め、差分、テスト、手戻り、利用量を測ってください。広い権限を渡す前に、変更範囲、人の承認、予算上限、停止方法を決めることが重要です。
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