公開日: 最終更新:
執筆・編集:株式会社Nexa 編集部(下書きと機械検査はAI、公開前に人が確認)/約16分で読めます。公式ドキュメント・公式発表などの一次情報を確認したうえで執筆・更新しています。AIツールの仕様や料金は変わることがあるため、導入判断の前に各公式サイトの最新情報もご確認ください。記事の作り方と検査の方針
OpenClawのバージョンアップはopenclaw update→doctor --fix→gateway再起動の3ステップで完了し、Slack連携・cronジョブへの影響はほぼゼロです。
- 要点1:
openclaw updateコマンド1つで自動アップデート。バージョン指定はnpm install -gを使用 - 要点2:
openclaw doctor --fixはレガシー設定の移行(旧形式のcronジョブ定義のSQLiteへの取り込みを含む)やインストール状態のズレなど、修復可能な問題を自動で直す(内容を判断してから直す必要がある問題は自動修正の対象外) - 要点3: gateway再起動時はSIGTERMとドレイン処理でSlackセッションを保護する仕組みあり
対象: OpenClawを運用中で定期的なバージョンアップを安全に行いたいエンジニア・DX担当者
今日やること: openclaw --versionを実行して現在のバージョンを確認し、最新リリースと比較する
2026年10月8日に公式ドキュメント・GitHub Releasesで確認。
OpenClawのバージョンアップは、openclaw updateコマンドによる更新、openclaw doctor --fixによる設定検証、そしてgatewayの再起動という3つのステップで安全に完了できます。
「アップデートしたらSlackエージェントが止まらないか」「cronジョブの設定が消えるのでは」——こうした不安を持つ方は少なくありません。実際に複数回のバージョンアップを経験した事例を元に、Slack連携や既存設定を保持したままアップデートする具体的な手順を解説します。
OpenClawのアップデートが必要な理由
OpenClaw(オープンクロー)とは、Claude CodeをはじめとするAIエージェントをSlackやDiscord等のチャットツールに常駐させ、24時間自動で業務タスクを処理できるようにするAIゲートウェイシステムです。メッセージを受け取ったエージェントがコードを書いたりファイルを操作したりと、多様な業務を自律的に実行します。
OpenClawは各種AIのAPI仕様変更やSlack/Discord APIのアップデートに頻繁に対応するため、定期的なバージョンアップが必要です。バージョンを最新に保つことで、APIの非互換による予期しないエラーを防ぎ、新機能を活用できるようになります。
直近のリリースの位置づけ(2026年10月8日確認)
OpenClawは通常リリース(latest)と、運用向けの拡張サポート版(extended-stable。公式ドキュメントでは「現在のLTS相当」と説明)が並行して公開されています。2026年10月8日時点の状況を整理します。
| バージョン | 位置づけ | 主な変更点 |
|---|---|---|
| v2026.9.8 | 最新の通常リリース(Latest) | update/doctorのサービス判定・回復ガイダンスの改善など |
| v2026.8.35 | 拡張サポート版(Extended-stable)最新 | 新モデル対応、安全な更新処理(プラグイン設定保持・重複gateway防止)の改善 |
| v2026.8.33 | 拡張サポート版(旧版) | doctorコマンドのプラグインレジストリ周りの不具合修正など |
日常運用では拡張サポート版(Extended-stable)を選び、新機能をすぐ試したい場合のみ最新の通常リリースに乗り換える、という判断が安全です。この表は2026年10月8日時点のものです。バージョンは頻繁に更新されるため、最新の状況はGitHub Releasesで確認してください。
アップデートを怠るとどうなるか
バージョンが古い状態を長期間放置すると、以下のような問題が生じやすくなります。
- Slack APIの変更に対応できず、エージェントへのメンションが届かなくなる
- 新しいAIモデル(AnthropicやOpenAIの最新モデル)が利用できない
- セキュリティパッチが適用されず、脆弱性リスクが残る
- 公式サポートが受けにくくなる(Issue報告時に最新版への更新を求められる)
アップデート前に確認すべき3つのこと
バージョンアップを始める前に、現在の状態を把握しておきましょう。確認を怠ると、アップデート後のトラブル原因の特定が難しくなります。
現在のバージョンを確認する
openclaw --version
このコマンドで現在インストールされているバージョンが表示されます。GitHubのReleasesページと比較して、アップデートが必要かどうかを判断してください。
ゲートウェイの稼働状態を確認する
openclaw status
ゲートウェイが動作中かどうか、Slack接続が正常かどうかを確認します。Slack: okと表示されていれば正常に稼働しています。
openclaw.jsonのバックアップを取る
cp ~/.openclaw/openclaw.json ~/.openclaw/openclaw.json.bak
設定ファイルを事前にバックアップしておくことで、アップデート後に設定が変化した場合も元の状態に戻せます。ただし、実際のアップデートではこの設定ファイルが上書きされることは基本的にないため、念のための対策です。
OpenClawのバージョンアップ手順(4ステップ)
実際のバージョンアップで確認した手順です。この手順に沿って進めることで、Slack連携やcronジョブを維持したまま安全にアップデートできます。
ステップ1: openclaw updateを実行する
最もシンプルな方法は、OpenClaw組み込みのupdateコマンドです。
openclaw update
このコマンドはnpmから最新バージョンを取得し、インストールを実行します。ゲートウェイが稼働中の場合は自動で再起動が行われる場合があります。
特定バージョンを指定する場合は、npmコマンドを使います。
# バージョンを指定してインストール
npm install -g openclaw@2026.9.6
# または最新版を常にインストール
npm install -g openclaw@latest
nvmを使っている場合は、Node 24.16以上(>=24.16.0 <25)またはNode 26.1以上(>=26.1.0、推奨)に切り替えてからコマンドを実行してください。Node 22系は2026年6月のアップデート以降サポート対象外になっています。
ステップ2: バージョンを確認する
openclaw --version
表示されたバージョンが目的のバージョンになっていることを確認します。指定したバージョン(例: 2026.9.6)のように表示されれば成功です。
ステップ3: doctor –fixで設定の整合性を確認する
openclaw doctor --fix
openclaw doctor --fixは、インストール後の設定ファイルや環境の整合性を検査し、修復可能な問題があれば自動で直すコマンドです。
doctorコマンドは以下の項目を検査します。
| 検査項目 | 内容 |
|---|---|
| プラグインの読み込み | インストール済みのプラグインとGatewayが参照するパッケージの整合性確認 |
| 設定ファイルの移行 | 古い形式のopenclaw.jsonを新しい形式へ自動移行 |
| cronジョブ定義の取り込み | 旧形式の~/.openclaw/cron/jobs.json等を内部SQLiteへ取り込み、取り込み済みファイルは.migratedにリネーム。壊れた行はjobs-quarantine.jsonに退避 |
| データベースの整合性 | セッション等のデータベースの読み取り専用スキャンによる破損チェック |
| サービスのインストール状態 | サービス登録内容と実際のインストール内容のズレの検出 |
--fixオプションなしのopenclaw doctorは検査結果のレポートのみを表示し、修正は行いません。確認後に問題が見つかった場合は--fixオプションを付けて再実行してください。ただし、未対応のワークスペース状態を無条件に破棄したり、実行ポリシーを推測して書き換えたりはしないため、内容の判断が必要な問題は手動対応が前提です。
ステップ4: gatewayを再起動する
アップデートコマンドでゲートウェイが自動再起動しない場合は、手動で再起動します。
# ゲートウェイの停止
openclaw gateway stop
# ゲートウェイの起動
openclaw gateway start
または、まとめて再起動する場合は以下を使います。
openclaw gateway restart
再起動後、openclaw statusでSlack接続がokになっていることを確認してください。
Slack連携・cronジョブへの影響と対処法
OpenClawを利用中の多くの方が気になるのが、「バージョンアップ中にSlackエージェントが止まらないか」「cronジョブの設定が消えないか」という点です。実際の経験を元に解説します。
gateway再起動時にSlackセッションはどうなるか
OpenClawのゲートウェイは再起動時にSIGTERMシグナルを送り、現在進行中のWebSocket接続がドレイン(処理完了)するのを待ってからプロセスを終了します。そのため、エージェントが処理中のタスクが急に中断されることはほとんどありません。
再起動後にSlackでエージェントにメンション(@エージェント名)すると、新しいClaude CLIプロセスとして起動します。過去のSlackスレッドにある会話履歴は、スレッドのコンテキストとして自動的に引き継がれます。
実際の動作: バージョンアップ後にゲートウェイが自動再起動し、openclaw statusでSlack: okを確認できました。Slackでのエージェントへの呼びかけも、再起動直後から問題なく動作しています。
cronジョブは設定を保持されるか
cronジョブの設定は保持されます。 ただし保存場所は環境によって異なります。2026年6月のアップデート以降、cronジョブの定義・実行状態・実行履歴は~/.openclaw/cron/jobs.jsonのようなレガシーJSONファイルではなく、OpenClaw共通の内部SQLiteデータベースに保存されるようになりました。
まだレガシー形式のまま運用している環境でバージョンアップすると、openclaw doctor --fixが旧jobs.json・jobs-state.json・実行履歴のJSONLファイルを読み込んでSQLiteへ取り込み、取り込み済みのファイルは.migratedという名前に変更します。取り込み後はjobs.jsonを直接編集してもcronジョブには反映されないため、以後の追加・変更はopenclaw cron add・openclaw cron edit・openclaw cron removeコマンド、またはGatewayのcron RPCで行う必要があります。
実際に3つのcronジョブ(SEO記事の自動公開・インデックス申請・AIOチェック)を設定した状態でバージョンアップしましたが、ゲートウェイ再起動後にすべてのcronジョブが引き続き動作していることを確認しています。
OpenClawのcronジョブについては、OpenClawのcronジョブで定期タスクを自動実行するでも詳しく解説しています。
アップデート後にSlack返信が来ない場合の確認手順
アップデート後にSlackでエージェントが応答しなくなった場合は、以下の順番で確認します。
- ゲートウェイの状態を確認:
openclaw statusでSlack: okが表示されるか - ゲートウェイを再起動:
openclaw gateway restartを実行 - doctor –fixを実行: 設定の不整合を修復
- ログを確認:
~/.openclaw/logs/gateway.logでエラーの詳細を確認
詳しいトラブルシューティングの手順は、OpenClawのトラブルシューティング — Slackで返信が来ないときの対処法を参照してください。
AI導入に関するお困りごとは、株式会社NexaのAI顧問がサポートします。「何から始めればいいか分からない」という段階からご相談いただけます。
openclaw doctor –fixで解決できる問題
openclaw doctor --fixは、バージョンアップ後のルーチン確認として実行するだけでなく、ゲートウェイが不安定なときや設定変更後にも有効です。
doctorコマンドが検査・修復する項目
# まず検査のみ実行(修正なし)
openclaw doctor
# 問題が見つかったら自動修復
openclaw doctor --fix
doctorコマンドの主な検査・修復内容は以下の通りです。
| 問題の種類 | doctorの対応 |
|---|---|
| 古い形式のopenclaw.json | 新しい形式への自動移行 |
| プラグインの読み込みエラー | プラグインID・参照パス・エラー内容を報告 |
| サービス登録とインストール内容のズレ | サービスポリシーの再適用 |
| データベースの破損 | 読み取り専用スキャンで検出(自動修正はしない) |
–fixオプションと通常doctorの違い
openclaw doctor(fixなし)は問題のレポートのみを出力し、実際の修正は行いません。アップデート前に確認だけしたい場合に使います。--fixオプションを付けると、修正可能な問題を自動で修正します。
ただし、JSON構文エラーのように内容を判断してから修正する必要があるものは自動修正の対象外です。この場合はエラー箇所が報告されるので、手動でopenclaw.jsonを編集してください。
doctorで解決できない場合の次のステップ
openclaw doctor --fixを実行しても問題が解消しない場合は、以下を試します。
- ゲートウェイのログを確認する:
cat ~/.openclaw/logs/gateway.log | tail -100 - npmキャッシュをクリアして再インストール:
npm cache clean --force && npm install -g openclaw@latest - プロセスを強制終了して再起動:
pkill -f openclaw && openclaw gateway start
アップデート後に有効化できる新機能
バージョンアップはセキュリティ対応や不具合修正だけでなく、新機能を使えるようにする機会でもあります。実際に確認した主な新機能を紹介します。
アップデート後に確認しておきたい主な機能
ヘルスチェックエンドポイント
/healthz(liveness probe。HTTPに応答できる状態かを確認)・/readyz(readiness probe。プラグインやチャンネルの起動完了まで厳密に確認)エンドポイントが用意されています。Dockerコンテナやkubernetesのヘルスチェック設定に使用できます。
# ゲートウェイの状態確認(HTTPで確認する場合)
curl http://localhost:18789/healthz
backupコマンド
# バックアップの作成
openclaw backup create
# バックアップの検証
openclaw backup verify
設定・セッション・エージェント定義を一括でバックアップできます。アップデート前の事前バックアップとして活用できます。
ACP Agentsの有効化方法
ACP Agents機能を有効化すると、Claude CodeやCursor等の外部コーディングハーネスを、独立したセッションとして並行動作させられます。
ACP(Agent Client Protocol)とは、Slackなどのチャットからスレッド単位で外部のコーディングエージェントを呼び出し、メインのエージェントとは別に専用タスクを処理させる仕組みです。/acp spawn codex --mode persistent --thread autoのようなコマンドで、対応するどのチャンネルからでもセッションを起動できます。
有効化には~/.openclaw/openclaw.jsonへの設定追記が必要です。具体的な設定キーはバージョンによって変わることがあるため、公式ドキュメント(ACP Agents)の最新版で確認してください。
{
"agents": {
"list": [
{ "id": "main" }
]
}
}
設定後にゲートウェイを再起動すると、Slackから/acp spawn codexのように独立エージェントを起動できるようになります。コマンドの詳細は/acp --helpで確認できます。
ポイントACPを有効化しても、既存の
agents定義・cronジョブ・Slack設定は変更不要で、そのまま引き継がれます。
OpenClawでSlackから24時間Claude Codeを活用する基本的な設定については、OpenClawでClaude Codeを24時間Slack常駐させる完全ガイドで詳しく解説しています。
\ AI活用の「次の一手」を一緒に考えませんか /
AI顧問の無料相談はこちらよくある質問
Q. アップデート中にSlackエージェントは停止しますか?
openclaw update実行中は、ゲートウェイが自動再起動するタイミングで一時的に応答できない状態になります。ただし、再起動は通常数十秒程度で完了します。gateway再起動時はSIGTERMによるグレースフルシャットダウンが行われるため、処理中のタスクが急に中断されることはほとんどありません。再起動後はopenclaw statusでSlack接続がokになっていることを確認してください。
Q. cronジョブを設定済みの状態でアップデートしても設定は消えませんか?
消えません。2026年6月以降のOpenClawではcronジョブは内部SQLiteデータベースに保存され、バージョンアップで消えることはありません。まだレガシー形式の~/.openclaw/cron/jobs.jsonが残っている環境では、openclaw doctor --fix実行時にSQLiteへ取り込まれ、元のファイルは.migratedにリネームされます。取り込み後はjobs.jsonを直接編集しても反映されないため、openclaw cron add/edit/removeコマンドを使ってください。実際にcronジョブを設定した状態でアップデートし、全ジョブが引き続き動作することを確認しています。
Q. アップデートに必要なNode.jsのバージョンは?
Node 24.16以上(>=24.16.0 <25)、またはより高速な起動・低メモリ使用量が見込めるNode 26.1以上(>=26.1.0、推奨)が必要です。Node 22系は2026年6月のアップデート以降サポート対象外になっているため、nvmで対象バージョンに切り替えてからコマンドを実行してください。
Q. openclaw updateとnpm install -gの違いは何ですか?
openclaw updateはOpenClawが提供する組み込みコマンドで、アップデート後の後処理(設定の検証など)が自動で実行される場合があります。npm install -gは特定バージョンを指定したい場合や、組み込みコマンドでエラーが出た場合の代替手段として使います。どちらを使っても最終的なインストール内容に差はありませんが、特定バージョンへのアップデートにはnpm install -g openclaw@2026.9.6のようにnpmコマンドを使う必要があります。
Q. バージョンアップ後にgatewayが起動しない場合の対処法は?
まずopenclaw doctor --fixを実行してください。それでも解決しない場合は、ログファイル(~/.openclaw/logs/gateway.log)でエラーの詳細を確認し、ポート競合(デフォルト: 18789)がないかを確認します。それでも解決しない場合は、npm cache clean --forceの後に再インストールを試みてください。
まとめ
OpenClawのバージョンアップは、以下の4ステップで安全に完了できます。
openclaw update(またはnpm install -g openclaw@バージョン)でインストールopenclaw --versionでバージョンを確認openclaw doctor --fixで設定の整合性を検証・修復openclaw gateway restartでゲートウェイを再起動
Slack連携・cronジョブ・セッション履歴はいずれも保持されるため、「既存の設定が壊れるのでは」という不安なくアップデートを進められます。アップデートのたびに設定ファイルのバックアップ(cp ~/.openclaw/openclaw.json ~/.openclaw/openclaw.json.bak)を取る習慣をつけておくと、万が一の際も安心です。
まずopenclaw --versionを実行して現在のバージョンを確認し、GitHub Releasesページの最新バージョンと比較してみてください。
本記事の内容は2026年10月8日に公式ドキュメント・doctorコマンドのドキュメント・GitHub Releasesで確認しています。
法人向けAI導入・活用の月額伴走サービス
AI導入の疑問を、週1回のMTGで相談できる「AI顧問」
株式会社Nexaでは、ChatGPT・Claude・Claude CodeなどのAI導入に関する質問や、社内活用・業務自動化の進め方を週1回相談できる 月額7万円(毎月3社限定で月額5万円)のAI顧問サービス を提供しています。
「自社では何から始めるべきか」「この業務はAI化できるか」「どのツールを選ぶべきか」を、無料相談で整理します。
この記事で参照した外部情報
- 公式ドキュメントdocs.openclaw.ai
- GitHub Releasesgithub.com
- doctorコマンドのドキュメントdocs.openclaw.ai
本文中でリンクしている外部ページの一覧です(自動生成)。最終確認日は本記事の最終更新日 2026-10-08 で、リンク先の内容はその後変わることがあります。
AI導入を検討中の方へ









