Grok Buildとは?Web版・CLI版の違いと使い方

Grok BuildのWeb版とCLI版の違いを解説するイメージ画像

Grok BuildにはWeb・モバイル版とCLI版の2系統があり、用途と操作場所が異なります。

  • 要点1: Web・モバイル版はWeb、iOS、Androidで会話からアプリを制作できます
  • 要点2: CLI版はターミナルで既存リポジトリを調査、編集、検証します
  • 要点3: Web版は3段階の公開範囲とGitHub exportに対応します

対象: AIアプリの試作や既存コード開発を検討する企業担当者と開発者

今日やること: 公開情報だけで試作品を作り、公開範囲を「自分だけ」に設定する

この記事の著者
株式会社Nexa 代表取締役川島 陸

一橋大学経済学部卒業後、フォーティエンスコンサルティング株式会社(旧 株式会社クニエ)にて法人向けAI導入支援等を経験。独立後、AI系メディア運営やDify/n8nの導入支援を経て、株式会社Nexaを創業。法人向けAI研修・AI導入支援・AI関連メディア運営を手掛ける。

Grok Buildは、指示を文章で伝え、Webサイトやアプリ、コードを作れるxAIのサービスです。

現在は、Grokのチャット内で使うWeb・モバイル版と、ターミナルで動くGrok Build CLIがあり、操作場所や得意な作業が異なります。

2026年8月24日時点の公式情報を基に、両者の違い、使い方、料金の注意点、企業での導入手順を解説します。

Grok Buildとは

Grok Buildとは、自然言語による指示を基に、ソフトウェアの制作や開発作業を支援するGrokの機能・製品です。

名称を理解するには、2026年に行われた3回の公式発表を時系列で見ると分かりやすくなります。

日付 公式発表 内容
2026年5月25日 Introducing Grok Build ターミナルで動くGrok Build CLIをEarly Betaとして発表
2026年7月28日 Introducing Build Mode GrokのWeb、iOS、Androidでアプリなどを作るBuild ModeをEarly Betaとして発表
2026年8月19日 Grok Build on web and mobile 旧Build ModeをGrok Buildとして案内し、Web・モバイルのevery planへ提供

検索結果にはCLIの記事とチャット内機能の記事が混在していますが、発表時期と利用形態が異なります。

本記事では、前者を「Grok Build CLI」、後者を「Web・モバイル版Grok Build」と表記します。

Web・モバイル版は旧Build Mode

Web・モバイル版Grok Buildは、作りたいものを説明すると、会話内でWebサイト、アプリ、ゲーム、ダッシュボードなどを構築する機能です。

画面を見ながら、会話で修正を重ねられる点が特徴です。

7月のEarly BetaではSuperGrok Heavy限定でしたが、8月19日にはWeb、iOS、Androidのevery planへ更新されました。

7月の限定条件と現在の条件を混同しないようにしてください。

CLI版はターミナルで動くコーディングエージェント

Grok Build CLIは、開発者のターミナルで動作するAIコーディングエージェントです。

公式DocsとGitHubでは、コードの理解、ファイル編集、コマンド実行、Web検索、長時間タスクの管理が案内されています。

全画面のTUI、スクリプト向けのheadless mode、他アプリに接続するAgent Client Protocol(ACP)に対応します。

既存リポジトリを調べ、複数ファイルを変更・テストする流れに向いています。

Web・モバイル版とGrok Build CLIの違い

2つのGrok Buildの違いをまとめると、次の通りです。

比較項目 Web・モバイル版Grok Build Grok Build CLI
操作場所 grok.com、iOS、Android ターミナル、スクリプト、ACP対応アプリ
導入 Grokを開いてBuildを選ぶ 端末へCLIをインストールする
主な対象 企画担当者、デザイナー、開発者など 主にソフトウェア開発者
得意な用途 アイデアの可視化、プロトタイプ、ゲーム、公開デモ 既存コードの調査、修正、テスト、自動化
主な成果物 チャット内で動くアプリ、公開ページ ローカルリポジトリのコード変更
公開 grok.me、独自ドメイン Gitや既存の開発・配布工程を利用
ローカル操作 公式発表ではチャット内制作が中心 ファイル編集やコマンド実行を行う
GitHub プロジェクトを書き出せる GitHubを含む既存リポジトリで作業できる
主な注意点 公開範囲、連携データ、API許可 コマンド権限、秘密情報、差分レビュー

Web・モバイル版は素早い試作、CLI版は既存の設計やGit運用を保つ開発に適しています。Web版からGitHubへ書き出し、CLI版で開発を続けることも可能です。

AI開発ツール全体との違いは、AIコーディングツール完全ガイドでも整理しています。

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Web・モバイル版Grok Buildでできること・使い方

会話からアプリやWebサイトを作る

作りたいものを説明すると、Grokがコードを書き、動作するプレビューを会話内に表示します。

目的、利用者、入力、出力、画面、制約を具体的に伝えるほど、確認しやすい試作品になります。

grok.meで公開範囲を選べる

公開したアプリには、grok.me上のアドレスが付与されます。

公式発表で案内された公開範囲は次の3段階です。

  1. 自分だけ
  2. リンクを知っている人
  3. インターネット全体

検証段階では「自分だけ」を選び、内容を確認してから範囲を広げます。

「リンクを知っている人」は厳密な認証と同じとは限らないため、機密情報を扱う用途では実際のアクセス制御を確認してください。

独自ドメインも利用できます。X共有時にはカバーがインライン表示され、カバーの再生成や差し替えも可能です。適用条件は公式画面で確認しましょう。

SpaceXAI APIsをアプリ単位で許可できる

Web・モバイル版で作ったアプリから、SpaceXAI APIsのチャット、画像、音声を呼び出せます。

公式発表では、キーをコードへ貼り付けずに利用でき、アクセスはアプリ単位で許可・取り消しできると説明されています。

回数や対象プランまで無制限という意味ではないため、許可前に利用枠、請求表示、送信内容を確認してください。

Remix・GitHub export・Secrets・Connectorsに対応する

8月19日の発表では、制作後の発展に役立つ機能も案内されました。

機能 公式発表上の役割 利用時の確認点
Remix 公開されたアプリを基に別の版を作る 再利用条件、公開情報、権利関係
GitHub export プロジェクト全体をリポジトリへ書き出す 出力コード、依存関係、秘密情報
Secrets 外部サービスのAPIキーをコード外に保存する 閲覧権限、更新、失効、ログへの露出
Connectors 必要なデータを取り込み、ダッシュボード等に使う 接続先、取得範囲、更新、削除、権限

キーをプロンプトやソースコードへ直接書かず、Secretsの保存場所とアクセス権を確認します。Connectorsも必要以上のデータへ接続しないことが重要です。

外部連携の基礎は、Claude CodeのMCP連携ガイドでも解説しています。

画面は更新される可能性があるため、基本手順を説明します。

1. Web、iOS、AndroidでGrokを開く

Grokへログインし、モード選択からBuildを選びます。

表示されない場合は、アプリの更新状況と公式のお知らせを確認してください。

2. 作りたいものを具体的に説明する

最初の指示には、目的、利用者、主要機能、入力と出力、画面、制約を含めます。

たとえば、次のように依頼します。

営業担当者が商談前に確認項目を整理するWebアプリを作ってください。会社名、商談目的、確認項目、次回アクションを入力できるようにします。入力内容はブラウザを閉じると消える試作版にしてください。スマートフォンでも使いやすくし、未入力項目がある場合は警告を表示してください。公開前に確認すべき点も一覧で示してください。

実在する個人情報や社外秘データを使わず、架空のデータで試してください。

3. プレビューを操作して修正する

生成された画面を実際に操作し、期待した結果になるか確認します。

最低限、通常入力、未入力、長い文字列、誤った形式、スマートフォン表示を試しましょう。

修正は「ボタンを画面下部へ固定する」など、具体的に伝えます。

4. API、Secrets、Connectorsを確認する

外部機能は必要なものだけ有効にし、API許可、Secrets、Connectorの取得データを確認します。不要になった許可は取り消してください。

5. 公開範囲を選ぶ

初回は「自分だけ」で公開し、別の画面や端末から見え方を確認します。

次に、目的に応じて「リンクを知っている人」または「インターネット全体」を選びます。

公開ページには、入力可能な情報や必要な規約を表示しましょう。

6. 必要ならGitHubへ書き出す

継続開発、詳細なコードレビュー、独自の配布工程が必要ならGitHub exportを使います。

書き出し後は、依存関係、ライセンス、秘密情報、テスト、脆弱性を確認します。

Grok Build CLIでできること・使い方

Grok Build CLIの中心は、開発者の手元にあるリポジトリでAIと作業することです。

Planとdiffで変更を確認できる

複雑な作業ではPlan modeを使い、実行前に計画を確認できます。

計画は承認、コメント、書き換えができ、実装後の変更はdiffで確認できます。

Planやdiffだけでは正しさは保証されないため、要求との一致、テスト、セキュリティを人が確認します。

既存の開発ルールや拡張機能を使える

公式発表では、AGENTS.md、Plugins、Hooks、Skills、MCP serversへの対応が案内されています。

AGENTS.mdには、リポジトリの構成、実行するテスト、変更禁止範囲、完了条件などを記載できます。

HooksやMCP serversは外部へ接続できるため、導入元、通信先、扱うデータを審査してください。

Subagentsとheadless modeに対応する

大きな作業はSubagentsへ分けられ、worktree連携も案内されています。-pのheadless modeでは、対話画面なしで実行できます。

並列数や利用上限は固定値として扱わず、公式画面で確認してください。

1. 検証用リポジトリを用意する

最初から本番環境で使わず、Gitで復元できる小さなリポジトリを用意します。

未コミットの変更がないことを確認し、秘密情報を作業ディレクトリから外してください。

2. 公式コマンドでインストールする

macOS、Linux、WSLでは、公式Docsに次のコマンドが掲載されています。

curl -fsSL https://x.ai/cli/install.sh | bash

Windows PowerShellでは次のコマンドです。

irm https://x.ai/cli/install.ps1 | iex

企業の端末では、内容と配布元を確認し、組織のソフトウェア導入手順に従います。

3. 対象ディレクトリで起動する

cd path/to/your-projectgrok

初回起動ではブラウザ認証が案内されます。

公式Docsは、ブラウザを利用できない環境向けにXAI_API_KEYによる認証も案内しています。

APIキーをコードや共有ログへ残さないでください。

4. 最初は読み取りだけを依頼する

最初の依頼ではファイルを変更させず、理解が正しいか確認します。

このリポジトリを変更せずに調査してください。目的、主要ディレクトリ、起動方法、テスト方法、注意点を、根拠となるファイルパスとともに説明してください。

回答をREADMEや設定ファイルと照合し、誤りがないか確認します。

5. Planで小さな変更を依頼する

次に、READMEの修正や小さなテスト追加など、影響範囲が限定された作業を依頼します。

変更対象、対象外、検証方法をPlanへ含め、承認後に実装へ進めます。

6. diffとテストを人が確認する

完了メッセージだけで判断せず、次を確認してください。

  • 依頼していないファイルが変更されていないか
  • 依存関係やロックファイルが意図せず変わっていないか
  • 秘密情報がdiffへ含まれていないか
  • テスト、Lint、型チェックが実行されたか
  • 警告や失敗が省略されていないか
  • 担当者が変更内容を説明できるか

headless modeの最小例は次の通りです。

grok -p "このコードベースの構成を変更せずに説明してください"

自動実行前に、許可する操作、対象、失敗時の停止条件を決めましょう。

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Grok Buildの料金と利用条件

Web・モバイル版は「every plan」と発表されていますが、無料・無制限や、全機能が同条件で使えることまでは示していません。

一方、Grok Build CLIは、5月25日の発表時点でSuperGrokおよびX Premium Plus購読者向けのEarly Betaでした。

8月19日のevery planという説明はWeb・モバイル版に関する発表なので、CLIにも同じ条件が適用されるとは断定できません。

契約前には、公式料金ページとログイン後の画面で次を確認してください。

確認項目 確認する理由
対象プラン Web・モバイル版とCLI版で条件が異なる可能性がある
月額・年額、税 地域、請求周期、契約形態で表示が変わり得る
生成・公開・保存の上限 every planは無制限を意味しない
SpaceXAI APIsの消費 アプリ制作枠とAPI利用の扱いを分ける必要がある
独自ドメインやConnectorsの条件 機能ごとに対象プランが設定される可能性がある
CLIのcredit usage /usageなど公式の利用画面で現況を確認する

サブスクリプション料金と、APIキー経由の従量課金を同じものとして計算しないことも重要です。

企業向けGrok Build導入チェックリストと選定基準

企業では、便利さだけでなく、データ、権限、品質、費用を小規模な検証で確認します。

次の項目を満たしてから利用範囲を広げてください。

目的と製品選択

  • [ ] 試作・共有にはWeb・モバイル版、既存開発にはCLI版という役割を整理した
  • [ ] 対象業務、利用者、成果物、成功指標を一つに絞った
  • [ ] 失敗しても業務や本番環境へ影響しない検証場所を用意した

データと公開範囲

  • [ ] 入力可能な情報と禁止する情報を定義した
  • [ ] 初期公開範囲を「自分だけ」にした
  • [ ] 外部公開前に画面、メタ情報、カバー、入力データを確認した
  • [ ] 「リンクを知る人」を認証済み利用者と同一視していない
  • [ ] データの削除方法と公開停止の担当者を決めた

認証情報と外部連携

  • [ ] APIキーをプロンプトやソースコードへ直接記載していない
  • [ ] Secretsの閲覧、更新、失効方法を確認した
  • [ ] SpaceXAI APIsの許可をアプリ単位で管理した
  • [ ] Connectorsの接続先、取得範囲、更新、削除を確認した
  • [ ] 不要なAPI許可や外部連携を無効にした

品質と権限

  • [ ] 生成物を人がレビューする担当と基準を決めた
  • [ ] 正常系、異常系、権限、表示、アクセシビリティをテストした
  • [ ] ライセンス、利用規約、第三者の権利を確認した
  • [ ] CLIでは秘密情報を分離し、ファイル編集とコマンド実行の範囲を限定した
  • [ ] Gitのdiff、テスト、Lint、型チェックを必須にした

費用と運用

  • [ ] Web・モバイル版、CLI版、APIの費用を分けて確認した
  • [ ] 利用枠、通知、超過時の停止条件を決めた
  • [ ] 公式仕様の更新を確認する担当と頻度を決めた
  • [ ] 検証終了時に公開、連携、Secrets、リポジトリを棚卸しする

社内のツール選定、検証設計、利用ルールの整理に支援が必要な場合は、NexaのAI顧問サービスへご相談ください。

コーディングエージェントの権限管理は、Claude Codeセキュリティ完全ガイドも参考になります。

向いているケース・慎重に検討すべきケース

Web・モバイル版は、公開デモ、簡易ツール、ゲーム、操作可能なモックなどを素早く検証したい場合に向いています。

Grok Build CLIは、既存コードの理解、小さな不具合修正、テスト追加、文書更新、変更差分の確認などから始めやすいでしょう。

一方、次の用途は慎重な検討が必要です。

  • 個人情報や機密情報を扱うアプリ
  • 決済、契約、医療、安全に関わる判断を自動化する機能
  • 広い権限を持つConnectorやAPIを接続するアプリ
  • 人の承認なしで本番へ反映するCLI自動処理
  • 内容を説明・保守できない生成コード

正確性、安全性、運用可能性、費用を基準に判断してください。

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Grok Buildに関するよくある質問

Q. Grok Buildは無料ですか?

一律に無料とは断定できません。Web・モバイル版はevery planで提供すると発表されましたが、無料・無制限を意味するとは限りません。

CLI版を含む対象プラン、利用枠、API課金は公式料金ページとアカウント画面で確認してください。

Q. Web・モバイル版とCLI版は同じものですか?

同じ名称でも、Web・モバイル版は会話内でアプリを作って公開する機能、CLI版はターミナルで既存コードを扱うエージェントです。

Q. Build Modeはなくなったのですか?

2026年7月にBuild Modeとして発表された機能は、8月19日の公式発表でWeb・モバイル版Grok Buildとして案内されています。

旧称としてBuild Modeと説明できますが、画面表示は更新される可能性があります。

Q. 作ったアプリを外部公開できますか?

はい。grok.me、独自ドメイン、Xで共有できます。公開範囲は自分だけ、リンクを知る人、インターネット全体から選びます。

Q. プログラミング未経験でも使えますか?

Web・モバイル版は自然言語で始められます。ただし、不具合、セキュリティ、データ処理、権利関係は人が確認してください。

まとめ

Grok Buildは、Web・モバイル版とGrok Build CLIを分けて理解することが重要です。

Web・モバイル版は、旧Build Modeを発展させ、会話からアプリを作り、grok.meや独自ドメインで公開できる機能です。

Grok Build CLIは、ターミナルで既存リポジトリを調査・編集・検証するAIコーディングエージェントです。

試作・共有ならWeb・モバイル版、既存の開発工程ならCLI版を選びましょう。

両方を使う場合は、Web・モバイル版で検証したプロジェクトをGitHubへ書き出し、CLI版でレビューや実装を続けられます。

いずれも、最初は公開情報だけを使う小規模な検証から始め、公開範囲、API許可、外部連携、差分、テスト、料金を確認してから利用範囲を広げることが大切です。

Grok Buildを含むAIツールの比較や安全な導入手順を整理したい方は、NexaのAI顧問サービスをご確認ください。

公式出典(2026年8月24日確認)

  • https://x.ai/news/grok-build-for-everyone
  • https://x.ai/news/grok-build-mode
  • https://x.ai/news/grok-build-cli
  • https://x.ai/cli
  • https://docs.x.ai/build/overview
  • https://docs.x.ai/build/modes-and-commands
  • https://github.com/xai-org/grok-build
  • https://x.ai/pricing




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